自分をラクラク自動化するため『習慣の力』の活用法を学ぶ

Pocket

習慣の重要性、影響力、具体的な実践方法を学ぶにはうってつけの一冊。継続的な学習や運動など、ポジティブな習慣を身に付けたい方におすすめです。また、ポジティブな習慣だけでなく、ネガティブな習慣の改善方についても、実践的な方法が紹介されています。

仕事、学習、運動、教育。

習慣の力は私たちの人生のあらゆる要素に影響を与えます。その影響力は絶大で、個人はもちろん、ときに会社組織や社会全体にも、習慣は大きな変化をもたらします。しかし、習慣は諸刃の剣です。

正しい習慣は人を正しい方向に導きます。しかし、悪い習慣は人を同じ場所に留め、状況をますます悪くします。

本書では習慣のメカニズムを明らかにするとともに、具体的な事例、科学的な根拠を交え、習慣の重要性を丁寧に描きます。目的を達成するためには「習慣の力」を借りるのが一番の近道です。

本書の構成

本書は大きく3つのパートに分かれています。

  1. 個人の習慣
  2. 組織の習慣
  3. 社会の習慣

冒頭では「習慣の特性」を解説。とある事例から、通常の行動と習慣行動では脳の働く部位が異なることが明らかになります。

習慣のメカニズム

また、習慣のメカニズムは次の3要素で説明ができるそうです。

きっかけ

習慣には必ず特定のきっかけがあります。○○の時間になる。○○の欲求が高まる。ストレスが溜まるなど。人をルーチン=習慣行動に駆り立てるスイッチと言えます。

ルーチン

習慣の最も重要な要素となる行動です。運動、学習、読書はもちろんのこと、間食、爪をかむ、アルコールの摂取など、すべてのルーチンがポジティブであるとは限りません。自身が気づいていないことも含めると、日常生活は様々なルーチンで構成されているそうです。

報酬

最後にそのルーチンを行ったことで得られるものが報酬になります。空腹を満たす、退屈を紛らわす、ストレスの解消など、「そのルーチンを行うことでどのような変化が起こるのか?」。その報酬をイメージすることが、習慣のプロセスには必ず存在します。

悪い習慣の改善方法

本書の中では「爪をかむ」や「間食してしまう」などの習慣について、具体的な改善事例を取り上げていました。通常、私たちは悪い習慣を矯正するため、「○○を絶対にしない!」と誓ったり、目標を紙に書いて壁に貼ったりと、自分に何度も言い聞かせるような方法を行いがちです。しかし、これらの対処法に充分な改善効果があるのでしょうか。

本書では、習慣のメカニズムを知り、その法則に従い、正しい分析と対処を行うことが必要だと説きます。

きっかけは何か?

悪い習慣の背景には、必ずトリガーとなる何かしらの条件があります。そして、きっかけは次の5つのカテゴリーに必ず含まれるそうです。

  • 時間(○○時になる)
  • 場所(○○に行く)
  • 心理状態(疲労、空腹、ストレスなど)
  • 自分以外の行動(○○が「○○」と言う)
  • 直前の行動(起床、仕事が終わるなど)

上記のカテゴリーをヒントに、問題となる習慣を行ってしまう状況を明らかにします。この分析は数日間にわたって、記録を続けることが重要です。

きっかけから報酬を考える

きっかけが判明すると、その悪い習慣から得ているものが分かってきます。悪い習慣の改善には、きっかけと報酬は変えず、ルーチンとなる行動だけを変えることが必要です。また、代替となる行動を「対抗反応」と言います。

例えば、「爪をかむ」癖が「退屈を感じたときに」行われていた場合を考えてみます。

身体の部位を触る、鉛筆などの小物を触る、両手をポケットに入れるなど、退屈を紛らわす別の行動があるはずです。

ルーチンと報酬の微妙な関係

ルーチンと報酬がなかなか結びつかないケースもあるそうです。

ダイエットのため、午後になると「お菓子を食べてしまう」習慣を改善したいとします。通常は、空腹を満たすためと考えるのではないでしょうか。しかし、実際に分析を行ってみると、お菓子を食べるのは空腹を満たすためではなく、仕事の疲れ、ストレスを発散するために行われていたそうです。

この場合は別の食べものを用意することよりも、息抜きの散歩や同僚と会話を交わすなど、心身をリフレッシュする代替案を考えます。

繰り返しになりますが、「きっかけと報酬は変えないこと」が重要です。ルーチンのみを変えることで、悪い習慣を別の習慣に置き換えます。

意思力の存在

また、本書では「意思力」の重要性について触れています。意思力は、筋肉や体力と同じように、使い続けることで消耗してしまう有限の資源。決断をする、何かを我慢する、やりたくないことに取り組むなど、これらの行動には一貫して「意思力の消耗」が伴います。

そして、一定の「意思力」を消耗すると人は自制心を失ってしまいます。

感情的になる、我慢ができないなど、疲労がピークになる夕方や夜に様々な誘惑に負けてしまう理由は、意思力を消耗してしまった結果かもしれません。

意思力は鍛えられる

意思力は筋肉と同じように鍛えることができます。そして、それには習慣の力がとても役立ちます。しかも、いくつもの習慣を身に付ける必要はありません。

意思力を鍛えるため、たったひとつの習慣を身に付けよう。

たったひとつの習慣が意思力を育み、ひいては人生のあらゆる要素に大きな影響を与えるのです。

すべてを変える「キーストーン・ハビット」

ひとつの習慣がその人のあらゆる生活に影響を与え、様々な変化をもたらす。

本当にこのようなことがあるのでしょうか?本書ではそのカナメとなる習慣を、「キーストーン・ハビット」と紹介しています。

運動、学習、早起き、悪い習慣の改善など、小さな習慣の積み重ねが意思力を鍛え、確かな自制心を生むようになります。そして、自己を正しくコントロールできるようになると、その影響は生活の他の部分にも波及していきます。

小さな習慣が、生活のすべてにポジティブな影響を与える。

「キーストーン・ハビット」は個人だけでなく、企業や社会にも大きな変化をもたらします(詳しい事例についてはぜひ本書を読んでください!)。

習慣の重要性と実践方法を学べる良書

少々、内容が冗長で、要点をまとめて欲しいと感じるところもありましたが、タイトルの通り、習慣の力を知り、習慣を活かす方法が学べる良い本です。自分も「キーストーン・ハビット」を作ろうと、早速、小さな習慣化に取り組んでいます。これは実現できたら別の機会に書きたいと思います(実現しなかった場合は書きません笑)。

ときにはガムシャラに頑張ることも大切ですが、ムリはやはり長続きしません。人生はマラソンです。できるだけ負担は軽く、継続的に成果を出し続ける仕組みが必要です。

この仕組みを作るためには、私たちに備わっている「習慣のメカニズム」が大いに役立ちます。習慣の力を賢く活かすことで、最小の労力と努力で最大の成果を発揮したいものです。

楽をするための努力を続けます!

習慣の力 The Power of Habit (講談社+α文庫)
チャールズ・デュヒッグ
講談社
売り上げランキング: 5,860
Pocket

Post Comment