久々の更新となります。Yusukeです。
広告の制作というと、デザインやライティングなど、
クリエイティブなことばかりが注目されますが、校正も重要な工程のひとつです。
出版社や新聞社、大手の広告会社では、
校正専門のスタッフがいらっしゃるようですが、
中小の会社では制作に携わる人間が、他の業務と兼任しながら校正を行うことが多いようです。
広告の場合、校正と言っても、その内容は大きく2つに分けられます。
まず一つ目は、色校正と呼ばれる、写真の色合いをチェックする校正です。
特に印刷物の場合には、色校正用に少部数を出力して、実物の色合いが再現できているかをチェックします。
色が重要になる商品の場合には欠かせない作業です。
色校正の詳細は、また別の機会にしっかり掘り下げようと思います。
今回、記事にまとめたことは、文章に関する校正についてです。
文章の校正とは?文章チェックと文字校正
一口に文章校正と言っても、その内容は2つに分類できます。
まず、表現上の問題や内容を吟味する文章チェックです。
より伝わる内容になっているか、広告文としての妥当性を検討します。
反応率を高めるためには、ここでの精査が欠かせません。
多くの人の意見や感想を元に、大幅な手直しを行うこともあります。
これらの工程を経て、クライアントにチェックを依頼。
ここでも、多くの修正や改良を加えていきます。
そして、最後に行う校正が文字校正です。
文字校正では、文章の意味や内容は脇に置き、
誤字・脱字や表記揺れの有無、そしてスペック・価格などの確認を行います。
この文字校正も社内チェックを行ってから、クライアント様にもチェックを依頼します。
特にスペックや価格については真剣に何度も校正を行い、準備を万全に!
WEB制作においても、校正作業はとても重要です。
が、印刷媒体の場合、一度刷り上がってしまうと修正ができないため、
印刷を行う直前には、社内スタッフ総出で校正作業にあたります。
文章の校正のポイント
正直を言いますと、僕はこの文字校正がとても苦手でした。
「間違いはありません」とOKを出した文章でも、
他の方から新たな間違いが見つかることも多々ありました。
ずっと、どうしてだろう?と考えていたのですが、
これは文章の内容を理解しながら、文字校正を行うことが原因でした。
たとえば、次の文章を読んでみてください。
「この ぶんょしう は いりぎす のケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか にんんげは もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす」
至る所に誤字脱字が含まれている文章ですが、
意味や内容は読みとることが出来たかと思います。
このように、人間には言葉と言葉の間を補完する機能があるため、
文章の内容に意識が向くと、細かな間違いや脱字にはなかなか気づくことができません。
文章の校正を行う際は、文章の意味を追いかけてはならず。
僕は文字校正を行うときは、内容のことは脇に置いて、
記号的にチェックするようにしています。
それでもダメなときには
上記のことを意識するだけで、
間違いに気づく可能性は飛躍的に高くなりますが、
それでも、間違いに気づけないことは必ずあります。
では、どうすれば良いのか?
校正を行う人員をひとりでも多く増やすことです。
人数が増えれば増えるほど、間違いを発見する可能性は高くなります。
□最終手段は校正の達人を見つけること!
また、文字校正は、向き不向きがハッキリ分かれる作業です。
自分のようにあまり校正が向いていない人間もいれば、
校正の鬼のような人も実はいらっしゃいます。
これは訓練や経験だけではなく、
元々の才能や特性が多分に影響しているような感じです。
弊社にも校正を得意とするスタッフがいます。
数人の校正を経て、かなりブラシアップが済んだ文章でも、
その人がチェックをすると、あら不思議。間違いがいくつか見つかるんですね。
文章の校正のポイントをまとめます
- 文章自体の内容や意味に捕らわれない(文章チェックと文字校正は分ける)
- 校正に携わる人はひとりでも多く!
- 校正のプロフェッショナルを見つける
この3つになります。あとは経験を重ねながら、
スキルを高め、精度を高めていく他ありません。
校正はなかなかスポットライトが当たらない作業ですが、
とても重要な役割を担っています。
チラシやカタログの価格やスペックが間違っていると、
制作側もお客様も双方の信用に係わる大きな損失となってしまうかもしれません。
また、間違いを無くすことは、広告の精度を高めることになり、
最終的には企業の信頼や反応率といったものにもつながります。
広告を作成する際は、ぜひ細心の注意を払って、
校正作業を行うようにしてください。