空の写真ばかり撮っている。
いまのところ、
カメラ、アイフォン等に収めた、
空の写真の占有率は、70%をこえている。
一眼レフとかそういうのはメンドーなので、
いまではアイフォンでパシャパシャ撮る。
プロのようなテクニックがある訳でもなく、
アーティスティックな構図をマスターしたこともない。
ただ、好きなだけ。
それだけだ。
空を撮影する資格とか、
権利などというものは、もちろん存在しない。
プロのカメラマンしか撮ってはいけない、
この空は弊社の空です、我が国の空です、
なんていうのもありそうだが…
空は誰のものでもない。
そして誰のものでもある。
大きく捉えれば、地球の共有物。
空って、要するに自由の象徴なのだ。
空の写真を撮っていると、とても落ち着く。
リラックスできる。
いや、快い興奮と胸の好く感動さえ覚える。
同時に湧き上がるいろいろな事柄を、
ゆっくりと咀嚼することができる。
それはいいこともよくないことも。
撮影対象物とは別の、
もうひとつの心象風景のようなものが、
浮かび上がることもある。
そうした気持ちを携えて空を撮る。
写る絵は、色は、感情は?
それは空が勝手に描いてくれるので、
私は、チャンスのみにかける。
それだけだ。
そこには、過去の棚に置かれて、
いまはもう忘れてしまった、
忙しい日々には到底みえる訳もない、
とても大切な何かの断片らしきものが
写っていることがある。
それがおかしみなのか、
悲しみなのか、
とても懐かしいものなのか、
忘れてならない事なのか…
その何かを「どうぞ」と差し出してくれる。
それが空なのである。