改編・時代とコピーと普遍性について

 

かつて日本が繁栄を極めた1980年代、

「おいしい生活」というコピーが巷に溢れた。

 

「おいしい生活」?

いまきくとピンとこないが、

その時代にライブで知った身としては、

当然ピンときた。

 

ロジックで語るには面倒なコピーだ。

おいしい、という何の変哲もない言葉に、

生活というやはり何の変哲もない言葉をつなげると、

とても新鮮なコピーに仕上がった。

 

このコピーが、当時の空気を的確に表していた。

都会も地方も皆元気で、更なる繁栄を信じ、

仕事に精を出していた時代。

「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という、

アメリカの社会学者が書いた本も、

世界でバカ売れした。

 

日本に、そんな時代があったのだ。

 

で、このコピーの広告主は、西武セゾングループ。

バブルと共に頂点に達した企業である。

コピーライターは、やはりあの糸井重里さんだった。

 

いま「おいしい生活」というコピーを、

大々的に発信したとしても失敗するだろう。

「おいしい生活」という語感から想像する生活は、

ちょっと怪しい気配すら漂う。

何かを誤魔化す、ちょろまかす…

そうした行為の上に成り立つ生活とでも言おうか。

しかし、当時のこのコピーの響きは、

希望に満ちたよりよい明日への提案として、

皆に受け入れられたのだ。

あなたの素敵な生活はすぐそこにあります、

とでも言わんばかりに。

 

商品の向こうにあるライフスタイルを提案する―

そうした企業が現れた点で、

この広告は最先端に位置していた。

 

経済的背景、語感からくる意味合い、市場の成熟度など、

いまと全く違う日本が、そこにあった。

それが「おいしい生活」だったのだ。

 

同じ80年代の同時期に、

とても美しいコピーがヒットした。

サントリーが発信したウィスキーの広告で、

 

「恋は遠い日の花火ではない」

 

このコピーは、当時の中年のおじさんの心を、

わしづかみにした。

世はバブルである。

おじさんたちは、右肩上がりの成績を更に伸ばすべく

奮闘していたのだが、

やはり、ふと気がつくともの寂しかったのだろうか。

 

忘れかけていた恋というキーワードが蘇る。

もうひと花咲かせようと…

それは不倫なのかも知れないし、

遠い昔好きだった人に、

もう一回アタックしてみようか、などと。

 

しかし、例えばいまどこかの広告主が、

恋は遠い日の花火ではない、と謳ったとしても、

いまひとつ響かない。

受け手に伝わらない。

いわゆる不発である。

 

なんせ、コピーが美し過ぎるし。

時代は移り変わっているのだ。

 

では、このコピーを少しいじって

「戦争は遠い日の花火ではない」とか

「テロは…」とすると、

いきなり迫真めいてくる。

いまという時代にフィットしてしまうから、

皮肉な事ではある。

 

更に時代を遡ると、もっと分かり易い事例がある。

「隣のクルマが小さく見えます」

というコピーが流行ったのが、

バブル期よりずっと以前の70年代初頭。

広告主はトヨタ、クルマはカローラだった。

 

最大のライバルである日産サニーに対抗すべく、

できたのがこのコピーだった。

日本に、いや世界のどこにもエコなんていう発想もなく、

でかいクルマ=裕福という図式が世界のスタンダードだった。

 

とても分かり易い例。

 

もうひとつ。

この時代に流行ったコピーに、

「いつかはクラウン」というのがある。

当時のクラウンは、いわば成功者の証しであったし、

いま思えば、幼稚で下らない自己実現法とも思うが、

この程度で、皆が満足できる時代でもあったのだ。

 

このように、過去のコピーを検証すると、

それは、時代とともに変化する、

いわばナマモノであることが分かる。

 

ヒットしたコピーというのは、

そうした時代を的確に捉えている。

相反するように、時代とズレたコピーはまずヒットしない。

 

しかし、例外的に時代を問わず普遍的であり、

いまでも魅力的に響くコピーがある。

 

「時代なんてぱっと変わる」(サントリーのウイスキー)

 

「少し愛して長く愛して」(サントリーのウイスキー)

 

「君が好きだと言うかわりに、シャッターを押した」(キャノン)

 

「恋を何年、休んでますか。」(伊勢丹)

 

 

これらのコピーは、広告という概念を離れ、

時代に左右されない力をもっている。

使い方次第では、いまでも人の心をすっと射貫く。

 

死ぬまで言葉と格闘した詩人の寺山修司に言わせると、

こうしていつまでも古びないコピー(言葉)には、

時代を超越した「実存」が眠っている、

という解説が成り立つらしいのだが。

 

 

 

コピーライターって何?

私の職業を友人たちに尋ねられた娘が、

「コピーライターよ」というと、

一同口々に「知らないなぁ」と言ったとか。

時代遅れだよと言わんばかりの娘に向かって、

私は、「そいつらはみんなバカか」と言い放った。

しかし、そうは言ったものの、

そうかもなぁと思う自分もいる。

よくよく考えるに、コピーライターって職業は裏方。

そうそう表に出るものでもないのに、

なぜかムカシ騒がれたことがあって、

そのブームが去った後というか、

日本が不景気になって久しく、

それでもコピーライターの残党が、

息も絶え絶えに生き抜いて現在に至っている―

といったイメージなのかなぁと、

我ながらしみじみ思うのだが、

たとえば江戸の提灯を細々とつくっている職人がまだいる、

というテレビを観たりすると、

いいなぁあの頑固さと、不気味に笑う自分が

いまの職業にピタリとくるように思うので、

やはりこれで良しと考えている。

さて、いまから約30年前の名コピーで、

サントリーのバレンタインギフトの広告はこんな感じでした。

―ハートをあげる。ダイヤをちょうだい―

ちょっといい。

ちゃっかりしているけれど、

しっかりハートをあげると宣言しているあたり、

いまでも通用する。

さて、ダイヤを買う金はないけれど、

俺はまごころで返します…と。

だって若い頃って、金もないしね。

ハートをあげる。ダイヤをちょうだいって、

ひょっとしたら、結婚もOKとも受け取れる。

かなり意味深な威力も秘めている。

蛇足はともかく、コピーライターって言葉を駆使して生活している。

なので、一発必中の矢を放つことにかけては、比類無い力を発揮する。

次は、新潮社の新潮文庫のコピー。

― 一冊、同じ本を読んでいれば、 会話することができると思うの。 ―

さりげない女性の話し言葉の美しさ。

気になる女性にこんなことを言われたら、

たとえ百科事典でも岩波の国語辞典でも完読しますね。

1027ページの花の写真はキレイだったね、とか、

○○の五段活用について、君の意見を聞きたいとか…

上記のコピーも80年代と記憶しているが、

いまだ色褪せない。

一瞬のブンガクというか、

一行小説と言っても過言ではない。

で現在では、こうしたコピーはほぼ見かけない。

テレビもネットもこうしたコピーは、

もはや威力がないと考えているのか。

もてはやされているのは、

かなり幼稚で言葉尻だけ捉えたコピーづくりとか、

ヤンキー言葉なんかを使ったりして、

そこはとても自然のようなのだけれど、

後に何も残らない。

そして少し嫌な気分だけが残る。

他は安いのみの強調とか、

奇抜な映像のみでガンガン押してくるから、

押しつけがましい事この上ない。

だからつまらない。

果てはコマーシャルがウザいとなる。

そしてまた、いまはテレビのコンテンツも面白くないから、

問題は一層根深いものとなっている。

こうした負のラビリンスって、

もはや止めることのできない時代の流れでもある。

よって、コピーライターの力量が発揮される出番がない。

いや、受け手がそれを欲していない、または理解しない。

そこに曖昧さが残っているのも事実ではある。

自分の実感として、

まず先方の要望が言葉より他をめざしている場合がある。

たとえばカッコイイデザイン第一主義。

これはこれでアリの場合もあるにはある。

デザインでモノは売れる時代ではあるが、

言葉の強さを信じていない、という点で、

現在の風潮はちょっと寂しい気がする。

総じて皆忙しいから文字なんか読まないんだよなぁ、

という思い込みが蔓延している。

これは一部正解で、他方大きく間違っている。

私は一発で相手を射貫くようなコピーはつくれない。

が、どんな仕事でも最大限それに近づくよう、

努力をしている。

まあ、仕事を受けた時点で、総合的な判断、

次に企画の概要、デザインのアウトライン、

そしてコピーも同時に考えるのが我々の仕事なのだが、

いろいろとサンプルテストを繰り返して分かる事がある。

それは、やはりコピーの出来不出来により、

反響に大きな差が出ること。

これは事実。

目立たないポジションではあるが、

やはりコピーライターの仕事って、

かなり重要だと自覚している。

そしてやがてまた、

言葉なりコピーの時代が来るように思う。

何故って、結局時代は常に巡っているからです。

勝手にコピー制作しました!

頼まれもしないのに、コピーをつくる。

これってなかなか面白いんですね。

私たちは、普段の仕事では、がんじがらめです。

当然、バテます。

が、こいつは、プレッシャーも成約も締め切りもないし、

自分で好き勝手にやっても、誰にも文句言われません。

自己満足の世界なんですが、どういう訳か、

スカッとします!

が、ギャラも当然ない。

寂しいのは、実はそこなんですけれどね…

初恋

生まれ変われるものなら

もの言わぬカタツムリになって

温かい雨に包まれ

庭先からあなたをいつまでも

みつめていたい

by サンヨーレインコート

本性

そのむかし

天使と悪魔が

酒を酌み交わし

意気投合してつくったのが

人間といういきもの

…だろうね

by サントリー角瓶

駅の改札でキミを待っていたら

いつもはジーパンなのに

あれっ

久しぶりのフレアスカート

裾が風に揺れて

僕の心が揺れて

by ISHOO

告白

例えば僕だったら

口うるさい雀になって

軒先から好きです好きですと

あなたに

ずっとうたい続けるって

迷惑かな…

by iTunes

自分を楽しんでいますか?…の真意

まずは、これを観ていただきたい。↓

夕飯のあと、ほおづえをついて

ぼぉーっとテレビを観ていると、

いきなり「自分を楽しんでいますか?」との問いかけだ。

コマーシャルタイムなので気を抜いていたが、

どうだろうと、思わず自らを振り返ってしまった。

楽しんでいるといえば、そのような気もするし、

面白くもなんともないような気もする。

観れば、髙須クリニックの医院長が、

ヘりでドバイらしき上空を、

自ら操縦桿を握って飛んでいる。

サングラス姿が少しカッコイイ。

乗員は、明らかに向こうのセレブとおぼしき

ターバンを巻いたイケメンと、

あれっ、野村沙知代さんことサッチー?

どうしてそんな所にいるのかなと…

まあそんなことはどうでもいい。

そういえば以前、

髙須さんを特集している番組をちらっと観たことがある。

彼の生い立ちと少年時代からの歴史、

豪華な別荘と仲間たち。

そして印象的なのは、彼のフェイク腹筋だった。

裸になった彼の腹が、格好良く割れている。

その番組から察するに、

生家没落から這い上がった彼の努力と根性は、

賞賛に値する。

で、場所は忘れたが、高級ログハウス風の別荘の庭で、

彼とその仲間たちが、分厚いステーキを旨そうに食っていたが、

それは成功の証として当然だろう。

で、フェイク腹筋だ。

フェイクなので、当然つくりものの腹筋。

一見、彼の全身とのバランスを考えると不自然なのだが、

まあ、中年の出っ腹よりはカッコイイとしておこう。

これが、髙須クリニックの技術だ!

という事なのだろう。

自らを実験台として世間に披露する彼の姿に、

私は感動した(?)

という訳で、髙須さんははなんでもできちゃうのだ。

まあ、美容整形というと、

高そう、痛そうというのが私の感想だが、

世の中、そんな甘いことをほざいている場合じゃない人たちも、

いっぱいいると思われる。

だから、美容整形することで、

冒頭のコピーが活きてくる。

―自分を楽しんでいますか?―

これは、言い換えれば、

自分のことが好きですか?

とも受け取れるし、

自分の容姿に満足していますか?

ともとれる。

美容整形して生まれ変わり、

どんどんポジティブになってください。

そんでもって成功なんかした暁には、

ドバイでも何処へでも行って、

金を垂れ流すような人間になってください。

まずは、自分を楽しんでいるかどうか?

そこを問うているのだろうと。

このメンタリティは私とは相容れないが、

こうした価値観を指示するひとたちも、

この世界にはきっといっぱいいるのだろうと、

想像できる。

あぁ、

それにしても、つまらないことを、

また書いてしまったなぁ。

↑あなたは納得しました?

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キャッチコピー狂時代

名作と呼ばれるコピーを集めたサイト、

「キャッチコピー狂時代」を先日アップしました。

題して、

―あの頃の広告には、愛があったな。―

単なる懐古趣味に映りますが、そうではありません。

良いものを再認識し、これからの仕事の糧にしよう、

というのが本サイトのコンセプト。

私も一応コピーライターなので、

名作と呼ばれるコピーを読み返す程に、

やはりなにかが違うと思います。

ことばにオーラがあります。

ベンキョーになります。

あと、このままだと名作が風化してしまう、

忘れ去られてしまうという危機感もありました。

こんな想いで本サイトを企画しましたが、

まずはさわりを…

「きれいなおねえさんは、好きですか」

媒体 TVCM

広告主 松下電工(現・パナソニック)

商品 美容家電

放映 1992年

コピーライター 一倉宏

ドキッとする問いかけである。きれいなおねえさんって、
姉ですか、いえ、年上の女性のことですかね?
水野真紀や松嶋菜々子を起用し、訳あり気な目つきで
コチラを見る仕草が、このコピーと相まって印象的でした。
そう問いかけられて、好きですよって、つぶやきましたが…

「触ってごらん、ウールだよ。」

媒体 TVCM

広告主国際羊毛事務局

商品 ウール素材

放映 1975年

コピーライター 西村佳也

このコピーは、あまりにも有名ですね。
ウールの良さを端的に言いあらわした卓越のことばです。
繊維は肌触りでその良さが分かるから、そこをグダグダいわず、
触ってごらん、とくる。言い方もやさしい。それでいて、直接的。
すっと胸に訴えかけてくる名作です。

「すこし愛して、ながく愛して。」

媒体 TVCM

広告主 サントリー

商品 ウイスキー・レッド

放映 1982年

コピーライター 藤井達朗

愛の総量は決まっているかのようだ。だから、愛は
大晦日に食べる蕎麦のように、細く永く生きられますようにと同じく
小出しにする?いや、そうではなく、永遠に愛が続きますようにと、
しとやかな女性の真心が伝わる、素敵な仕上がりとなっている。
大原麗子さんの演技も光っていました。

キャッチコピー狂時代サイトはコチラ!

http://catch-copy.info/

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愛が、足りないぜ!

「恋は、遠い日の花火ではない。」

この格好良いフレーズは、

コピーライターの大御所、小野田隆雄氏の作品。

サントリーオールドのCMに使われたので、

ご記憶の方も多いと思う。

隠喩というか暗喩の妙が効いています。

理屈のみで思考すると、? となるが、

感覚を鋭敏にすると、分かる。

そのじわっとくる具合が、漢方薬のようだ。

このフレーズを最近になって再び思い出し、

なんだかほのぼのと嬉しくなった。

と同時にこの人の凄さを再認識した次第だ。

年をとると、恋はまさに、

遠い日の花火のように億劫になり、

ただ過去を思い出すのみとなる。

が、それを「…ではない」と

キッパリ否定してくれる小気味の良さ。

あなた、現役ですよと…

そっと肩を押してくれるようなやさしさがある。

なんだか、ハッとします。

このCMを初めて観た頃は、私も若造だったので、

意味も分かるし良いコピーだな、とは思ったが、

なにせ実感が湧かない。

こちら、恋は、間近の花火だったからだ。

要は、秀逸な広告としてアタマで捉えたに過ぎない。

しかし、小野田隆雄氏の代表作に

ゆれる、まなざし。

がある。これは小椋佳の歌になった。

また、

時間よ止まれ、くちびるに。

が、矢沢永吉の同タイトル曲にも起用され、ヒットした。

そして、世良公則&ツイストのヒット曲「燃えろいい女」の歌詞中に出てくる

ナツコだって、

小野田さんの案だったらしい。

この頃の資生堂のナツコの夏キャンペーは、

ほとんど彼から発信されている。

こうして振り返ると、

彼は幅広いターゲットに対応できる、

各層をそれぞれ鋭く切り取ることができる、

希有の器用さを備えたクリエーターだったことが理解できる。

その手法は優雅であり、人を惹きつける。
 
フレーズの隅々にまで、詩の匂いが漂う。

この表現の豊かさが、

きっとイマドキの広告表現にはない。

あれからせっせと時代が変わり、

広告の手法も変わった。

その変化をいち早く掴むのも、

我々の仕事である。

しかし、なにかが足りない。

売ろうとすればするほど、気が逸る。

そして、みな、

なにかが見えなくなっているのだ。

それは、きっと人をみつめるまなざし、

なのだろうと思う。

やはり原点は、不変であり、普遍だ。

それが、愛なんだろうな…

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お前の夢は金で買えるのか?

いきなり偉そうな奴にこう問いかけられると、

こちらも返答に困る質問ではあります。

金で解決できそうなものもあれば、

そうでないものもポツポツあるような…

で、

この宝くじの新商品「ロト7」のTVCMのシーンは、

走るハイヤーの車内から始まる。

車中で、部下の妻夫木君が、

上司の柳葉さんに話かける。

「部長はロト7って知ってます?」

「知らないな」

つれない返事を返す柳葉。

が、なおも熱心に説明する妻夫木。

ここで、なにげにロト7の特長が語られる仕組み。

うまいな。

で、みるみる柳葉の顔がこわばる。

そして、

いい加減にしろとばかりに、柳葉がこう返答する。

「なあ…。お前の夢は金で買えるのか?」

……………!

カッコイイ!

ここんとこは、柳葉の見せ場である。

クールにキメテイル。

が、あめ玉を入れているような口が、やはり尖っている。

眼光鋭く、あれっ、室井さんか?と思いましたが、
妻夫木君が「部長」と問いかけるので、あっ部長なんだなと…

で、キャラ全く同じ。

柳葉は、もうずっとこれでいくのだろうと。
これで食っていけると思いますよ。

このキャラは、権利と同等の価値がある。

著作権ビジネスにも相通ずるものがありますね。

さて、1人になった妻夫木が、つぶやく。

「かっこいい。やばい、涙出そう」

と、ふと見た先の宝くじ売り場に、

なんと、

あの柳葉部長がいるではないか?

バツの悪いシーン。

双方の驚きの表情が印象的だ。

で、ここんとこが笑える。

で、一体このコミカルさはなんだろうと。

思うに、

建て前がもつおかしさなのではないかと…

部下の手前、カッコつけた柳葉部長の見栄も、

渋さとなる。

が、根本は建て前がもつ胡散臭さか。

私たちは、本音と建て前を使い分ける。

そこんとこは、痛いほど分かる。

ムカシからそうしてきた。

幼い頃、母が「つまらないものですが」と言って、

誰かに折り詰めを渡していたのを思い出した。

つまらないものか?

私は、このやりとりは変だと直感したが、

後々やはりこれでいいんだと…

そうして育ちました、ハイ。

そんな国の建て前を凝縮したような柳葉部長だが、

その彼の本音が丸見えになったとき、

下世話な私たちは笑えると同時に、

心底安堵する。

世の中、夢というか、

まあ、金でなんとかなるものもあれば、

そうでない奥深いものはいくらでもある。

そんなこと、観ている側は、当然織り込み済み。

が、ロト7という商品を鑑みるに、

このCMが観る人を笑わせ、油断させ、

本音のところを引き出して、

あわや宝くじ売り場へ向かわせようとする。

つくり手の、ある意味自虐的な発想も、

功を奏している。

充分、喚起力がある作品。

ちょっと褒め過ぎか。

※このエントリーは、弊社ビジネスブログより転載したものです。

初心者が押さえておくべき コピーライティングのツボ

コピーライティングのノウハウといっても、

そう簡単にはまとめられませんが、

この辺りを押さえておけばなんとかなるというポイントを

幾つか書いておこうと思います。

さて、コピーライティングと言っても

要は文章なので、前提として分かり易く簡潔であること。

ここは共通です。ここは外せません。

コピーが他の文と違うのは、ポイントの押さえ方でしょうか。

が、ここが実は難しい。

作文の経験は誰でもあるとは思います。

そこをもう少し掘り下げて、或るもの・ことについて

売ることを前提に書く内容を考える。

簡単にいうと、これがコピーライティングです。

では、ライティング作業の前に、

セールスするもの・ことの情報を、まずメモにまとめてみる。

これはバラバラのメモ帳でも良いので、やってみてください。

で、散らばったメモのなかから、例えば一言でいうと…

という具合に売るもの・ことの情報を基に、

自分なりにその要所要所のピックアップ作業をしてみてください。

このとき、ここは外せないぞというメモにチェックを

入れておきましょう。

上記作業の前提として、セールスするもの・ことの

特長・優位性などは事前に勉強しておく。

そしてベネフィットをアタマに叩き込んでおく。

ああそう、ベネフィットですね?

これは、簡単にいうと、セールスするもの・ことの市場での優位性から

受ける利益とでもいいましょうか。

ここを間違うと、書くことすべてにズレが生じるので、

よくよく検討してください。

例えば、掃除機の場合だったら、業界一の吸引力が売りだとします。

これが特長であり優位性。

で、この掃除機を使うと吸引力が強いので

掃除の時間が短縮できるとか、部屋がより清潔になるので爽快ですとか、

そうしたポイントがベネフィットとなります。

さて優位性のある箇所からピックアップしたメモの重要性を更に絞り、

ベネフィットも付加して眺めていると、

なんとなく語りたい話の流れが見えてこないでしょうか?

それらの断片を考えながら、モザイクを組み合わせるように、

ピースを埋めるように、ひとつのストーリーをつくってみてください。

それができあがると、そうですね

まだ文が饒舌過ぎませんか?

そしたら、それを更に削る。

この際、単語や副詞に気をつけ、更にリアルな表現がないか、

置き換える言葉はないか。

ここは、よーく考えてください。

で、活きの良い言葉と流れができあがりましたら、

ついでに希少性についても考えてみてください。

例えば、そのセールスするもの・ことは数は幾つか?

売り切れる可能性は?

限定○○個だったり限定○○戸だったりしますよね。

ここは、必ず入れましょう。記述しましょう!

もの・ことの希少性は、割と人を惹きつけます。

また、扱うものが鮮魚だったら、日数・時間の特異性もあります。

採れたてとか、産みたてとか、

そういったものも入れたいものです。

この利点を売りに、タイムセールなども考えられます。

以上、このように組み立ててゆくと、なんとなくそれっぽくなります。

そして、それを更に加工するのですが、

最初に話したように、文は簡単・端的にまとめてみてください。

特長はしっかり打ち出してありますか?

ベネフィットは?

希少性もしっかり捉えられましたか?

そして、全体と部分とに分け、何度も読み返しましょう。

これは、大工さんが仕上げに木材にカンナをかけるとか

ペーパーで馴らす行為に似ていなくもありません。

で、一応コピーは完成!!としましょう。

後は、これを繰り返す。

そして、あれこれと工夫しているうちに、次のアイデアや

切り口、発想などもみえてくると思います。

ネットショップの初心者店長さんや、宣伝部新人社員の方などに、

この方法はオススメです。

ぜひ、試してみてください!

※本エントリーは、弊社ビジネスブログ記事を転載したものです。

コピーづくりの現場

広告の仕事をしていてよく思うこと。

それは、コピー軽視です。

特に、キャッチコピーを軽んじている人の

なんと多いことか。

対して、デザインは比較的分かり易いので、

皆さん、アレコレ口を挟みますし、

こだわっているようにみえます。

デザインは、誰もが大筋は判断できるのでしょうね。

格好いいとか、都会的とか…

が、デザインに於いても、

それがコンセプトに沿ったものかどうか、

本来、そこを考えなくてはいけないのですが…

しかし、これがコピーとなると、粗末な扱いとなる訳です。

検討以前となってしまうこともあります。

適当に誰かが書いて、それがそのまま最後まで残り、

掲載されてしまうことも少なくありません。

ボディコピーは、作文の添削と同傾向にあるので、

そのコピーがその場に相応しいかどうかではなく、

一応、みなチェックはします。

しかし、この場合も、

日本語として正しいかどうかのみ、で終わってしまう。

制作する側でも、一部でこのコピー軽視の傾向があります。

こうしたクリエーターは、世の中には大勢います。

だから、広告主も分からない。

フツーの人はなおさらでしょう。

しょうがないといえばそんな気もします。

では、なぜ人はキャッチコピーを軽視するのか?

そう、答えは簡単。

分からないからです。

割とみな分からない。

で、私たちコピーライターの出番なのですが、

そもそもキャッチコピーの力を信じない人に

その重要性を説いても無駄なのです。

デリカシーのない人に、私も無理強いはしないようにしています。

コピーが元々広告の添え物であり、

そこになにか書いてあれば良し、

要はどうでもいいもの…

そう思っている人は多いのではないか?

が、これは甚だしい間違いです。

本来、人はことばで動いています。

自らの過去を振り返っても、

ことばひとつで勇気づけられたり、

傷ついたりした経験がいっぱいあります。

或るひとことで愛しあう。

或るひとことで涙を流す。

かように、人の心も、ことばで動くのです。

ことばって、割とパワーがあります。

それを突き詰めたのが、経典なのかも知れないし、

呪文なのかも知れません。

これを、人は言霊と呼んでいる。

人が本気で口にしたものには不思議な力が備わる。

また、そうしたことばが、ひとり歩きをしたりもする。

例えはズレているが、

あのお笑いタレントのスギちゃんが流行らせた

「ワイルドだろ~」も、パワーがあった。

普通のセリフなのに、フツーではない魅力があった。

古くは、マラソンの有森裕子さんが、

アトランタ・オリンピックで銅メダルをとったときの、

「…自分で自分をほめたいと思います」も、印象深いことばです。

或る登山家への質問。

「あなたはなぜ山へ登るのですか?」

「そこに山があるからさ」

ことばって、本気で発すると力が増します。

さて、ここから実践編!

例えばあなたがネットショップの店長だったとします。

洋菓子店を経営していると仮定しましょう。

店では、クッキーの詰め合わせなどを売っている。

おいしそうな写真とかわいいデザインで、

売れそうな気がします。

が、オープンしてみると、いまひとつ売り上げが伸びない。

クッキーの写真の下には、

「超甘くておいしいクッキーの詰め合わせセット」

とコピーが添えてある。

さあ、あなたはきっと悩みますね。

どこを修正しようかと。

こんなとき、

私はまずコピーをいじることをオススメ致します。

例えば、このコピーを、

「焼きたてサクサク!!

手づくりクッキーがぎっしり!」

に書き換えます。

さてこれで、売り上げは?

そう、きっと少し上がると思います。

きっと…ですが(汗)

だって、コピーはいきものです。

活きもの!!

本気でいきるものには、魂が宿ります。

よって、コピーは添え物ではありません。

本気で考えたコピーにはパワーが宿ります。

冒頭から散々言っていますが、コピーを信じていない人は、

買うか買わないか、そのギリギリの心理に辿り着いていない。

その臨場感が分からないのだと思います。

買い物で迷ったとき、人は無意識にでもコピーをチェックして、

判断しているのです。

さあ、

これから、なにかの機会で広告に携わる方は、

ぜひ、コピーをつくる空白の時間をつくってください。

購買心理を探ってください。

しかし、

きっと不思議な世界に迷い込むことになりますがね!

※当エントリーは、弊社ビジネスブログに掲載したものを加筆・修正したものです。

スパンキーの随想 その2

最強の共働き

山下達郎・竹内まりあ夫妻が、おのおの3枚組アルバムを出した。
いや、竹内まりあは3年前だけど、この際、同時期としておく。

で、私みたいな横着が聴いているので、さぞ売れていると思う。

それにしても、ふたりとも、いいうた歌うなぁ。
で、懐かしい。
特に、達郎の「ダウンタウン」は、私が出版社の新入社員の頃に流行っていて、
エポが唄っていました。
初期のウォークマンで聴いていたので、印象に残っています。
確か、新譜のページでレビューを書いた覚えがあります。

桑田佳祐・原由子夫妻も高級な(?)共働きですが、
いまは山下夫妻に軍配が上がる。
なんたって、達郎の音づくりが凝りに凝っている。

天災・人災

いま関東地方に住んでいるって、かなりリスクなのか?

いろいろと恐ろしい記事に出くわす。
今度は、首都圏に地震がくる、富士山が噴火するとか…

東北の次は、こっちになるのですかね?

あーあ、全然関係ないですが、
私は最近般若心経を買い直しました。
元々好きなんですが、やはりなんというか、
救いなんでしょう。
いまは、こうしたものをじっくりながめる時間が欲しいです。

あと、例の件で中国と一触即発ですね?
冷静に考えて、戦争なんてろくなものではないのは、
みんな知っている。
とにかくまあるく収まって欲しいものです。

あと、アベノミクスですが、これって失敗すると、
酷いインフレが起きそうな気がするんだけど…

かつてない危機が、依然として居座っています。

神頼みならぬ仏頼みです。

パピルス

電車のなかでケータイではなく本を読んでもらいたい…
そんなコピーの募集が、ある本に出ていたと息子に聞いた。
そのある本の表紙をみると、なんと懐かしい「ブレーン」(宣伝会議刊)

うーん、なかなか難しいお題、
とりあえずコピーを練る。

で、こんなん考えました↓

「紙に触れる指は、脳を休める、らしい。」

どうでしょ?

キャッチフレーズは、コピーのなかでも肝なので、
そこが難といえば難。ムズカシイ。

つくる過程で、特別の集中を要する。
新聞や雑誌のヘッドラインもこれに近いような気がする。

詩は、こうした要素が連続して要求されると、
私的には考えています。

ただし、素養は違いますけれど。

黄色いワーゲン

フォルクス・ワーゲン・ジャパンが、ビートルの新モデルを、
大々的にプロモートしています。
TVコマーシャルには所ジョージを起用。良い人選していますね?

で、黄色いビートル。洒落ています。
エンジンは、いまの時代を反映してダウンサイジング。
エコですね。

ちなみに私は、昔、オレンジ色のビートルを中古で買い、
改造に100万吹っ飛ばしてしまいました。
オイルショックの頃でしたが、全然エコなんて分からない時代。

空吹かし、全速で走る―これが私だけでなく、当時の若者の
クルマの扱いでした。

いまはもう年なので、選ぶならノンターボ。
淡いベージュのノーマル仕様のかぶと虫なんかがいいです。
これで、のんびり日本をまわるなんて、夢ですね。

湘南ビーチFM

このラジオ局、正直あまり知りませんでした。
周波数も最近知りました。
我が家は元々電波が入りづらい山あいなので、
Jウェーブとかも雑音だらけ。

エフヨコはよく入るのでたまに聴いていましたが、
湘南ビーチFMのほうが、なんだかすっと入ってくる。

このラジオ曲は、葉山マリーナの一角にあるらしいので、
横浜のランドマークタワーにあるエフヨコより、
より庶民的。というより、センスも良い。

で、最近ではネットでラジオを聴いている訳ですが、
雑音もなくクリア。
千葉のFMだって聴けるから凄いです。

ついでに、世界中のFMが聴けるアプリもありまして、
ラジオって結構世界中の人が聴いているのが分かる。

流行の曲から、ロック、ソウル、民族音楽の他、
なんでもあり。

ヨーロピアン・ジャズなんかも聴けます。

ネットは、いわばハサミです。
使い方次第と思います。

介護の迷宮

最近、知り合いから聞いたのですが、
知り合いと繋がりのある人の話によると、      
老人がその施設に入るとだいたい顔見知りになる。

で、最初は結構元気そうだったのに、
どの老人も次第に弱々しくなるという。

そしてだいぶ経ってから会ったりすると、
車椅子に乗っていたりすることが多いそうな。

うーん。

最後は、その方の顔を忘れてしまう位、
状態が悪くなっているのが常だそうだ。

その施設は、とにかく慢性の人手不足らしい。

帰宅を目標に一時入所するリハビリ施設のハズなのですが、
その施設の前に住んでいるある人の話が、
最近とても気にかかる。

そして後悔の念も…

ガキの文化

テレビを観ていて、いまどうしようもないのが歌番組。
ひいき目にみても、いい歌がない。
というか、惹かれるアーティストもいない状況。

ももクロなんていうのは、ギリギリ頑張ってもらいたいが、
秋元康プロデュースは、ホント飽きた。
というより、最初からうんざりなんだけどね。

モーニング娘のときもイライラしたが、AKBにはホント、
さっさと消えてもらいたい。

伊集院静さんも、昔はアイドルの作詞をしていたが、
いまはおとなの流儀なんかをきっちり語る人なので、
こういう人にAKBのことを聞いてみたいものだ。

ついでにいえば、これが日本のレベルと思われたくない。

もっといいアーティストは日本にいっぱいいるんだぞ!