ゴミの山を、宝に変える魔法。

以前、論語に関する本を何冊か買って読んでいた。

が、どれも難しいか、断片的な物言いで、

どうも論語の全体像が掴めないでいた。

ウィキペディアでみても、いまひとつ

物足りない。

或る日、本屋でふと論語の特集をやっている

ムック本が目に留まる。

これが秀逸の出来で、その編集力に恐れ入った。

そもそも論語とは、から始まり、

その歴史や時代背景、

孔子の生い立ちや人脈等が

コンパクトにまとめられている。

ひとつひとつの語彙の解釈も簡潔で、

そのことばの奥深さもみえてくる。

断片的に知っていた論語に関する知識が、

すっと頭のなかで繋がる。

図解やイラスト、デザインも丁寧で、

これは、ネットではまず出せない味わいと思った。

本として実体として存在しているのも、好感がもてる。

やはり紙はいいなぁと…

気になる箇所に印を付ける。

読みかけのページに折り目を入れる。

こうして、私のオリジナルになるのだな、と実感。

最近、一時より本の買い物も増えている。

なぜか大判のムック誌が多いが、よくよく思い返すと、

誌面のビジュアルと編集力が魅力なのだろうと思う。

ネットの世の中だが、いい加減疲れることが多々ある。

というのも、前述した編集力が、

どこも欠けているのだと気づく。

紙の良さも、改めて納得。

が、それ以上に、やはり編集力なのだ。

良い雑誌をみるにつけ、

話題、コンテンツのまとめ方、デザイン、写真――

――どれをとってもプロの仕事だなと感心する。

これらが有料なのは、考えてみれば当たり前。

一時、フリーというベストセラーも出たし、

ネットを始め、情報や知識はタダという風潮がある。

しかし、良いコンテンツに対して敬意を払い、

その対価を支払うというのは、

極めて自然な行為だ。

紙かネットかという議論は、この際置いといて、

私が言いたいのは、ずばり編集。

世の中に転がっているタダ情報を、

どう組み合わせ、どこにポイントを置くか?

また、それをどう見せると魅力的なのかを、

編集のプロは心得ている。

今後、編集力は、ますます需要が増すだろう。

良い素材は、巷に落ちている。

後は調理次第で、料理の出来は

どうにでもなる。

うまい料理をつくるには、

編集力がものを言う。

若い人たちがこれから学ぶとしたら、

私は「編集」をオススメする。

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