キャッチコピー狂時代

名作と呼ばれるコピーを集めたサイト、

「キャッチコピー狂時代」を先日アップしました。

題して、

―あの頃の広告には、愛があったな。―

単なる懐古趣味に映りますが、そうではありません。

良いものを再認識し、これからの仕事の糧にしよう、

というのが本サイトのコンセプト。

私も一応コピーライターなので、

名作と呼ばれるコピーを読み返す程に、

やはりなにかが違うと思います。

ことばにオーラがあります。

ベンキョーになります。

あと、このままだと名作が風化してしまう、

忘れ去られてしまうという危機感もありました。

こんな想いで本サイトを企画しましたが、

まずはさわりを…

「きれいなおねえさんは、好きですか」

媒体 TVCM

広告主 松下電工(現・パナソニック)

商品 美容家電

放映 1992年

コピーライター 一倉宏

ドキッとする問いかけである。きれいなおねえさんって、
姉ですか、いえ、年上の女性のことですかね?
水野真紀や松嶋菜々子を起用し、訳あり気な目つきで
コチラを見る仕草が、このコピーと相まって印象的でした。
そう問いかけられて、好きですよって、つぶやきましたが…

「触ってごらん、ウールだよ。」

媒体 TVCM

広告主国際羊毛事務局

商品 ウール素材

放映 1975年

コピーライター 西村佳也

このコピーは、あまりにも有名ですね。
ウールの良さを端的に言いあらわした卓越のことばです。
繊維は肌触りでその良さが分かるから、そこをグダグダいわず、
触ってごらん、とくる。言い方もやさしい。それでいて、直接的。
すっと胸に訴えかけてくる名作です。

「すこし愛して、ながく愛して。」

媒体 TVCM

広告主 サントリー

商品 ウイスキー・レッド

放映 1982年

コピーライター 藤井達朗

愛の総量は決まっているかのようだ。だから、愛は
大晦日に食べる蕎麦のように、細く永く生きられますようにと同じく
小出しにする?いや、そうではなく、永遠に愛が続きますようにと、
しとやかな女性の真心が伝わる、素敵な仕上がりとなっている。
大原麗子さんの演技も光っていました。

キャッチコピー狂時代サイトはコチラ!

http://catch-copy.info/

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愛が、足りないぜ!

「恋は、遠い日の花火ではない。」

この格好良いフレーズは、

コピーライターの大御所、小野田隆雄氏の作品。

サントリーオールドのCMに使われたので、

ご記憶の方も多いと思う。

隠喩というか暗喩の妙が効いています。

理屈のみで思考すると、? となるが、

感覚を鋭敏にすると、分かる。

そのじわっとくる具合が、漢方薬のようだ。

このフレーズを最近になって再び思い出し、

なんだかほのぼのと嬉しくなった。

と同時にこの人の凄さを再認識した次第だ。

年をとると、恋はまさに、

遠い日の花火のように億劫になり、

ただ過去を思い出すのみとなる。

が、それを「…ではない」と

キッパリ否定してくれる小気味の良さ。

あなた、現役ですよと…

そっと肩を押してくれるようなやさしさがある。

なんだか、ハッとします。

このCMを初めて観た頃は、私も若造だったので、

意味も分かるし良いコピーだな、とは思ったが、

なにせ実感が湧かない。

こちら、恋は、間近の花火だったからだ。

要は、秀逸な広告としてアタマで捉えたに過ぎない。

しかし、小野田隆雄氏の代表作に

ゆれる、まなざし。

がある。これは小椋佳の歌になった。

また、

時間よ止まれ、くちびるに。

が、矢沢永吉の同タイトル曲にも起用され、ヒットした。

そして、世良公則&ツイストのヒット曲「燃えろいい女」の歌詞中に出てくる

ナツコだって、

小野田さんの案だったらしい。

この頃の資生堂のナツコの夏キャンペーは、

ほとんど彼から発信されている。

こうして振り返ると、

彼は幅広いターゲットに対応できる、

各層をそれぞれ鋭く切り取ることができる、

希有の器用さを備えたクリエーターだったことが理解できる。

その手法は優雅であり、人を惹きつける。
 
フレーズの隅々にまで、詩の匂いが漂う。

この表現の豊かさが、

きっとイマドキの広告表現にはない。

あれからせっせと時代が変わり、

広告の手法も変わった。

その変化をいち早く掴むのも、

我々の仕事である。

しかし、なにかが足りない。

売ろうとすればするほど、気が逸る。

そして、みな、

なにかが見えなくなっているのだ。

それは、きっと人をみつめるまなざし、

なのだろうと思う。

やはり原点は、不変であり、普遍だ。

それが、愛なんだろうな…

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真夏のエトセトラ

矢沢の夏

♪罪な奴さ、あぁパシフィック…

これってご存知、矢沢永吉の「時間よ止まれ」の出だしの歌詞です。

意味がよく分かりません。しかし、感覚的にいいんですよね。

続いて、

♪西風が笑うけれど…

ええっ、西風って笑うんだ、とからかいたくなりますが、

なるほど笑います、となる。これも聴いているうちに、

分かります。これが矢沢マジックです!

安藤美姫の秘密

週刊文春が、安藤美姫さんの出産についてどう思うか、

というアンケートを募ったそうだ。

そんなことはどうでもいいだろうよ。人には人の事情があるのだから…

これは「悪」を前提にした発想だ。きっと…

それより、あなたのところの林真理子の連載ですが、

毎回、橋にも棒にもかからない内容ですね? 

ついでに思い出しましたが、

この人がまた本を出したそうで、なぜか金スマに出てました。

相変わらず、成り上がる為には…の勢いだけは旺盛。

この人のズレ感凄い。知性とスマートさが全く感じられない。

本のタイトルは「野心のすすめ」だそうだ。

邪心じゃないだろうね?

太巻って、秋元?

NHKの朝ドラって、実はアイドルドラマだったんですね。

知らなかった。

なかなか面白いのですが、どうも太巻のキャラが気になる。

ドラマ中のアイドルへの道も、AKBと同じノリ。

これは、勘九郎のギャグか、皮肉か?

で、なんで太巻って名にしたかというと、

東京のある寿司屋がいまのところの舞台であるからして、太巻。

これが、クドカンの思考回路と思うのです。

万が一、トンカツ屋が舞台だったら、勝男かな?

スイマセン!

居酒屋モヒート

先日、飲み屋で私の友人がモヒートを頼んだ。

モヒート? そうカリブの方の飲み物だ。

で、名前だけは知っていたが、そのとき、

私もその正体を初めて目撃した。

グリーンがかった液体にミントを浮かべた、

実に洒落たカクテルだ。

ラムベースなので、少しクセがあるらしい。

私の友人は、モヒートのイメージとかけ離れた人物なのだが、

帰りに変な酔い方をしたのか、イトーヨーカドーへ行くと言って聞かない。

何故と問うと、ジャージが欲しい。それしか言わなかった。

ま、夜も遅かったので、ヨーカ堂は当然閉まってましたけれど…

復活、華原朋美

あまり感情移入はしない質。

過去からすべて知っている訳ではないが、この人の

生き方を見ていて思わず「頑張れ!」と応援してしまう自分がいた。

芸能人が、いろいろ身の上を切り売りするが、

華原の場合は、明らかに違う匂いがした。

歌は、一級品。

あれだけ人を愛せたんだから…ね!

ラモスのステテコ

ユニクロのCMで、ラモスがステテコ姿でサッカーボールを操る。

うーん、ステテコか?

格好良くはないねぇ、と年のいった私は思う訳だ。

小学生の頃、時計より正確に帰宅する父は、

まずネクタイを外し、ズボンを脱いだ。

と、しょうもないステテコ姿で、新聞を広げる。

とまあそんな風景が、私は大嫌いだった。

それは親父が嫌いなのではなく、あのステテコ姿の親父が、

どっから見ても美しくはない、

そう思ったのだ。

で、そのステテコを派手にリニューアルして、

ラモスがそれをはいて野外に立っている。

うーん、クソ難しい感じ。

どう判断して良いか分からない。

が、ものは試しだ。

私もひとつ買ってみようかな?

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気になるCM  脱臭炭

正直、私にはイマイチよく分からないが、

とても気になるCMを紹介しよう。

これって、まず作り手というか、

クリエーターが何から考え始めたのかが不明なので、

私の場合、それが気にかかってしまうのだろう。

音楽は日本の歌謡曲のような曲調なのに、

間奏で古いアメリカンポップスのような雰囲気に変わる。

歌っている人もソウルフルに歌っているようであり、

最後がストンと終わってしまう。

で、サングラスをかけた女の子が、まだ幼いようで、

妙な振りでエロティシズムを醸し出す。

あの黒い衣装は何だろう。

脱臭炭の炭なのか?

舞台の袖で騒いでいる女子も、なんだかダサい。

この一種不思議な雰囲気のなかで、

脱臭炭だ。

忘れる訳がないですよ。

そう、それが狙いですよね?

アウディR8 (CMレビュー)

久しぶりのCMレビューです。

クルマのフロントライトから、

ディティールを舐めるようにカメラが映し出す。

徐々に後ろへと移動し、イグニッションスイッチが入る頃、

アウディのフラッグシップカーであるR8 V10がその姿を現す。

久しぶりに、大排気量スポーツのエグゾーストを聴いた。

忘れかけていた野生が蘇る。

この鳥肌が立つ感動は、あの懐かしさなのか…

そんなゾクゾクするようなエンジン音が鳴り響く。

吹かすと、明らかに「火」がみえる。

青い炎が揺らぐ。

コイツが本当のエンジンだと、主張している。

若い頃に通った、富士スピードウェイ。

レースが始まる前から、入場の時点で皆うるさいクルマばかりが、

何千台も集結していた。

なかには都道府県名を入れた旗を振っている奴や、

団体やチーム名を入れている旗で、すでにヒートアップ。

それは、かなりの迫力で、

こっちもしっかり朝飯を食っていかないと、

気力負けしてしまうので、気張っていたのを思い出す。

で、レースともなると隣の友達とも普通に話せない。

聞こえない。

怒鳴り合うしかないので、途中でコミュニケーション、終わり。

轟音のなかでずっとレースカーを見るのは快感なのですが、

いまとなっては時代遅れは否めません。

でですね、このCMは、アウディもとりあえず悩んだと思います。

このエコの時代に、10気筒というある意味馬鹿げたエンジンを、

真っ向からみせる、という反社会的とでもいおうか…

燃費悪しの穀潰し

騒音倍加の族野郎

CO2出し放題の臭い奴

こんなことを言われても仕方のないR8 V10の心臓部を、

CMの中心に据えるという表現に、まず拍手。

このなんというか

縛りのキツイ世の中で、

突き抜けている製品と表現。

それが返って、

なんだかとても爽やかに届く。

カリブの休日

ハードワークをこなし、

予定どおりに休暇をとった。

行き先は、もちろんカリブ。

これで3度目だ。

浜辺に腰を下ろすと、

一面の青い景色が私を出迎える。

冷えたカリブーンで喉を潤す。

ホワイトラムの香りが景色を揺らす。

フルーツの味わいが深い安堵感を生む。

程よい炭酸が喉を刺激する。

強すぎる光線が、心地よい。

椰子を吹き抜ける風の音が、

胸に染みわたる。

ゆったりと過ぎる時間。

波のささやき。

これは、日頃の疲れを癒やす、

自分へのご褒美なのだ。

心身から街の気配が消え、

私がまるごと自然のなかに溶けてゆく。

あぁ、

人はこんなにもおおらかになれるものなのか…

ちょっと酔ったかな?

私は冷えたカリブーンを、

再び口に運ぶ。