「カッコイイとは、こういうことさ。」と、
すでに答えがあった。
映画「紅の豚」のキャッチフレーズである。
このコピーは、糸井重里さんの作。
宮崎駿さんの意を汲んで、
このコピーはできたのだろう。
「紅の豚」はまず、
主人公の姿が豚、というのがミソだと思う。
なぜ豚なのか?
そこが曰わく付きなのである。
理由は面倒なので割愛するが、
さすが、カッコイイ豚らしく、
その理由がある。
観ていない人は、そこんとこ、確認してください。
で、この豚の主人公の名はポルコ。
腕に覚えの、賞金稼ぎの飛行機乗りだ。
飛ばない豚は只の豚だ、というだけあって、
この豚、只の豚では当然ない訳である。
舞台は、紺碧のアドリア海。
時代は第一次世界大戦後の混乱期。
どこにも属さない、
フリーの飛行機乗りという設定が、
またカッコイイではないか。
でですね、この主人公ロッソだが、
コイツのやることなすことが、
いちいちキマっている。
台詞も渋いことばかり言いやがって、
ま、例えるなら、
ハードボイルドとでも言おうか。
そんな路線で最後まで突っ走る訳です。
アドリア海一の飛行機乗り。
主人公のポルコは、みんなのスター。
ついでに、オンナによくモテる。
とまあ、ここまで書いてなんとなく思うことは、
この映画は、人は外見ではないですよ、という、
言い古された教えなのか。
だから豚なのである。
すっげぇ分かり易い例え話。
似た例えでは、
ディズニーの「美女と野獣」というところか。
がしかしである。
どちらも実はホントは、
外見もカッコイイ王子様とか、
イケメン飛行機乗りという設定が、
ちょっとひっかかる。
ここ、見逃せません。
ここんとこを、流してはイケナイ。
事情は複雑です。
だから私はこのように思った訳です。
確かに、カッコイイ生き方ってあるのだろうと。
がしかし、やはり外見って外せないのかって。
わざわざ豚にする意味。
そこが分かり易くもあり、
誰もが実は、
本音と建て前の境をさまようのだろうか?
「カッコイイとは、こういうことさ。」と、
もっとさらっと本音から言えると、
人生って誰も平等に面白いハズ、
なんですけれどね!