僕にとって
あの日は
世界がひっくり返るほどの
驚きと
よろこびに溢れていたのだけれど
いまになって思えば
君は
あの日あのできごとに
あくびのでるような
退屈さを覚えたことだろう
僕はあらん限りのことばで
君に伝えようとしたんだよ
微笑んだ君は
たいして語ることもなく
OKってそれで
遠くをみつめていたね
(不確実なあるいはうつろい)
ただ、あの笑顔だけは
いまさら取り消さないで欲しい
(悪夢のなかで泳ぐこと)
おとなになりなさいって
君はよく言ってたが
おとながなにを考えているのか
僕に教えて欲しい
だって
おとなは愛し合わないのかい?
おとなはホントのことを語らないのかい?
(あるいは武器として)
君にとっては面倒なことだけれど
それがせめてもの愛だろう?
僕にしてみれば
悲しいけれど、それでも
ちっぽけな
愛なんだろうと思う
(滑稽なおとことテーブルの上の写真)
さようなら