このグループに対する好き嫌いは、
かなり激しいらしいと、誰かに聞いた。
その賛否の訳は分からないが、私は好きだな…
初めて聴いたときから気になっていた。
繊細かつデリケート。
なのに、これから生きていくゾ、
という若いメッセージが込められている。
歌の中の「冒険」は、
ゲームの世界とリアル世界と、
両方に架けた様でもある。
映像も観たが、
彼らの創るものはとてもファンタジックであり、
それがゲーム的、映画的であると同時に、
或るひとつのストーリーを産みだしているところが、
他のアーティストにはみられない特色だ。
プロフィールもチェックしたが、
やはりメンバーの一人がいろいろ患っていて、
他のメンバーが彼を助けている。
世界の終わり…
患ったメンバーは、ホントにそう思ったことがあるという。
そこからの出発。
だからSEKAI NO OWARIというグループ名は、
彼らの起点でもある訳だ。
いつの時代も、まわりを威嚇し、
粋がっている奴がいて、
その対局に、
教室の隅で背中を丸めている子がいるのが、
若いときの常である。
このグループは、
その怯えている仲間同士とみえなくもない。
が、手をたずさえ、
共に生きていこうという結束が、
彼らのメッセージでもある。
一人じゃ無理だけれど、信じ合える仲間となら…
圧倒的に弱いのだ。
しかし、突出して生きる強さが伝わる。
誰だって少なからず、
その狭間を生きているのでないだろうか?
ファンタジックな魔法のなかから、
リアリティーな世界が、スッと顔をのぞかせる。
その世界観は、そうそう創れるものではない。