青く澄みきった空に
ひこうせんが浮かんでいる
黄色いひこうせん
もう小さくみえるひこうせん
ときおりキラッと光ると
徐々に小さくなってゆく
「おじいちゃん、見てみな。ひこうせんだよ」
車いすに座っているおじいちゃんも
空を見上げる
僕とおじいちゃんの指が
ひこうせんを追いかけてゆく
まぶしそうにおじいちゃんの目が笑って
そしてしばらく空を見上げていたおじいちゃん
車いすを押して部屋に戻ろうとすると
おじいちゃんは
「ばあちゃんが乗っておった」
とつぶやいて頭をさげていた
部屋に戻るとおじいちゃんは
這うようにして仏壇に体を寄せ
まだ新しいおばあちゃんの位牌に
ずっと手を合わせていた
ああ、いい文章ですねぇ!
思わず、メロディを付けて、歌にしたくなりそうな作品だと思いました。
もうここまで表現されると、説明とか注釈なんて要らないですよね。
文章の味わい深さを、そのままストレートに味わえばいい…。
そんな感じの作品でしたね。
飛行船と、おじいちゃんと、ばあちゃん。
素材はシンプルなんだけど、奥行きがどこまでも深く、遠く続いていそうで、ちょっと厳粛な気分になります。
うまいなぁ…。
町田さん)
どうも疲れているようで、イマイチ爽やかさが出ません(笑)
カラーのコントラスト、ひこうせんという夢を運ぶものと「死」を対比させたかったのですが、ちょっと舌っ足らずでした。
もっと突き抜けたかったのですが、うーん、もっと勉強します!
コメント、ありがとうございます。