若き者への伝言

まどろみの中から生まれたものは
明快ではないが新鮮だ

朝露を転がせた葉のように
みずみずしくさわやかでもある

振り返れば
青春という季節もそうだったように思う

なにかそのときにはハッキリしないが
やることなすことがとても虚しくもあるが
しかし、なにもかもが新しく そして
生々しかったように思う

想い、悩み、悲しみ、笑い

そのひとつひとつが どれも
激しく
踊るように動いている

青春というのは いや青というより
赤いもののイメージがつきまとう

それがやがては青くなり
白くなって
やがて枯れてゆく

いまという時代はある意味
大きな歴史のうねりなのかも知れないとも思う

こんなとき
みんなチマチマしないで勘違いでもいいから
維新のもののような志をもって
この壊れかけた世界をひっくり返すような
突き抜けた なにか新しい息吹を感じ取って

風のように走り抜けていただきたい

だが結果として
なにも変わらない まして
誰も相手にしてくれなかったとしても
そこにはあなたが生きていたという証が
心のなかに一生宿り続けると思う

たかが百年のいのちを大切にしたい

生きるとは燃焼しつづけること

そして

生きるとは死ぬことなのだから

「若き者への伝言」への4件のフィードバック

  1. 悠久の歴史の流れの中で、人類の営みなど小さいもの。
    ましてや、個人の命の長さなど一瞬のまばたきでしかないのかもしれない。
    だからこそ、「燃焼し続けながら、風のように走り抜けていただきたい」…というメッセージ。
    素敵ですねぇ!
    もし私が若者だったなら、このメッセージに熱い命の息吹を吹き込まれたことでしょう。
    前にも言ったかもしれませんが、スパンキーさんは「良い歳の取り方」をされていますね。
    ほとばしる情熱の大切さを知りながら、それをどこか醒めた目で見つめる冷静さも忘れていない。
    そのバランス感覚の妙に、成熟した人間の厚みを感じます。
    この歳になって思うのですが、けっきょく男は、青春時代に築いた財産を食いつぶしていくだけではないのかと。
    虚しく、悩み、悲しみ、笑い…。
    ほとんど若さに飲まれるだけの頼りない青春だったにせよ、そこに財産が転がっていて、今、それを思い出の中で発酵させていく…。
     自分なんかはそんな生き方になっているように思います。
    だから、スパンキーさんのこの詩の意味がよく分かるつもりです。

  2. 現代の若い人に分かるかな?というのが、まず心配ですね。
    全く違った志向と価値観をもっているんじゃないか、という点ですね。
    でも、誰もが通過する季節にそうそう差はないとも確信していますが。
    いい歳の取り方をしているのかどうかは、いまの私でさえ分からないのが本音です。
    あのとき、ああしておけば良かったこうすれば良かったと、振り返れば反省しきりの中年ですが、気概は捨てません。これ、ちっぽけなプライドです。
    これも青春時代に蓄えておいた財産なのでしょうかね?
    いつもコメント、ありがとうございます。

  3. これを読んで、所属している楽団がプチ社会そのものであることを再認識しました。
    自分たちの可能性はたくさん秘めているはずなのに、自ら掘り出そうとしない。
    弾けていないんですね。
    みんな、ポップコーンになってしまえばいいのに!
    …軽くて飛びすぎちゃいますね。
    無難な選択ばかりしていては、つまらない人生ですね。
    日々、思い切り生きたいです!
    というか、宣言するものでもなく、自身の心の中でこういう気持ちを燃やし続けるんでしょうね☆
    仲間と一緒に高めあっていくことも、一生の財産ですね。

  4. chiaki さん)
    私の気にしていた若い方にも分かっていただけたのが、うれしいですね!
    無難な選択ばかりしていては、ホントつまらないですね。弾けるクセをつけていれば大丈夫、良い習慣になると思います。
    それが時間を大事にすることであり、自分を大事にすることと思います。
    コメント、ありがとうございます!

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