ふたりなら、なんとかなるさ!

このタイトルは、コピー風につくってみました。

かの名コピーライター中畑貴志さんの作品に

一緒なら、きっと、うまく行くさ。(セゾンカード)

というのがある。

これを頂いてみたが、センスが雲泥の差。

しょうがない。

で、このふたつのフレーズから漂う共通項は、

アバウトな楽観の匂いであり、

計算でははじき出せないものを肯定しているという点。

そして複数(恋人とか夫婦)のキーワード。

これらに綿密な計画は感じられないが、

希望のあることばではある。

最近あちこち、特にビジネス、いや人生に至るまで、

綿密な計画性が求められているような気がする。

私もそうした話を聞く度に、「そうだろうな」とうなずき、

最も…と感心すらさせられる話が多い。

要は、

行き当たりばったりで生きていると、

ろくなことがないということらしい。

成功する人間は、

そもそも立派な志と綿密な計画を立てることから始まるらしいのだ。

そういう意味からすると、私は即失格。

こうした仕事をしている割に、計画性に乏しく、

気がつくと気ままに考え、行動しているところがあり、

特に、予約とか、先ざきのことまて決めなくてはいけない

日常のさまざまな行為が、最も苦痛だ。

そんな適当なやり方で、なんとか今日まで生きている訳だが、

振り返るに、

ろくなことはないこともあったし、

ろくなことはないなんてことはないこともあるのだ。

仕事の場合は、当然のように計画性を求められる。

でないと、相手も不安だろうし、物事が計画通りに進まないと、

いろいろなところに支障が出る。

この場合、自分以外の人のために、一応計画をたてることにしている。

無計画で良い結果は得られないというのも、定説だし。

で、ついでにいわせてもらえば、世の中はすべて予約制だ。

ホテル、歯医者、美容院…なんでもそう。

行き当たりばったりは、ほぼ許されない世の中なのだ。

いまの世の中は、計画性が必須。

で、計画とは、いわば目的・成功に至るロードマップ。

ここがしっかりしないと、目的とか成功は達成されないといわれている。

ホントのような気もする。

だがしかし、そうでもなさそうな気もしている。

相当ムカシのことだが、旅行の日程を分単位で決めている奴がいて、

そいつにスケジュールを任せて出掛けたのだが、

ほぼ修学旅行と変わらない雰囲気の旅行になってしまったことがある。

また、遠い友人に10代で子供をつくったのがいて、

当時彼に「これから大変だな」といったところ、

「いや、俺が30代でこの子が成人して独立、俺とかみさんは悠々自適だよ」

と自慢されたことがあり、私はたいそう驚いたことがある。

立派だなと、つい思ってしまった。

が、この友人は、数年後に奥さんに浮気されて離婚。

いまは再婚して、全然違う人生を歩んでいる。

お互いに中年になって、彼にこのときのことを話したところ、

まるで他人事のように、

「そんなこともあったな、へへっ」でした。

さて、世の中には、

なんとなく生きているうちに良いところへ辿り着くような人もいる。

これも私の友人の例だが、

なんだかいつも飄々としていて、

若い頃から上昇志向のかけらもないない男なのだが、

最近彼と話していたら、

「なんだかさ、所長になっちゃってさ」と聞かせられた。

彼も、一応名の知れた上場会社努めなのだから、

世の中、よく分からない。

という訳で、私の回りだけでも、

いろいろなケースをみることができる。

これらを分析したところで、答えがはじき出せるものでもない。

かように、世の中とはよく分からないものであり、

人生とは、不確実なものに満ちているような気がするのだ。

保険、年金、老後。これらを考えると、

いまの私にとってかなり深刻な問題なのだが、

そのシミュレーションなどをみていると、

理解しようにも疑わしい匂いを放つ。

備えあればそれに越したことはないが、

防災などの計画と違い、こと人生等において、

やりすぎ・考えすぎのシミュレーション予想は、

たいして当たらないような気がするのだ。

それは不確定要素の先に、なんだかもっと得体の知れない

なにかが潜んでいるからに他ならない。

それが運であり星であり、

心であり宇宙の法則なのかも知れない。

思えば、地球だって偶然の産物。

一寸先は闇か光かなんて、誰にも分からないことだし、

いまこの国に於いてさえ、

なにが起こるか分からない。

こんなときに、こんな時代に

より不確実なもの、みえないもの…

例えば、愛だとかを信じてみること、

そしてそれを語ることはかなりクサイ。

しかし、私はこの辺りに、

なにか大切なものが眠っているような、

隠れているような気がしています。

ふたりなら、なんとかなるさ!

一緒なら、きっと、うまく行くさ。

そのムカシ、

私たちが若かりし頃は、みんな

こんな感じでスタートしたように思う。

妙なシミュレーションや綿密な計算より、

この先、再びこんなことばの方がぐっとくる世の中になれば、

それは、かなり素敵なことと思いますが…

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