イマドキの会話

今日一日が面倒くさいと思うあなたが

友人と約束をしている。

気が重いが、まあ、

だいたいこんなことばを発していれば

なんとかなるらしい。

ヤバイ

超ウケル

意味わかんない

ハンパない

マジで?

これは、ネットで拾った話なので、

早速我が娘に聞いたところ、

そうね、なんとかなるよ、うふっ、との

回答を得た。

ダルイときは、

これで乗り切りたいが、

この場合は当然、超若い子限定!

そこで年を喰ったあなたは、

少し工夫とアレンジを加えたい。

そこに知性が感じられればOK。

例えば

その辺りは考える予知があるね

なかなか的を射ていると思うよ

ふむふむ、というと?

それは凄いことだ

で、事の真意は?

とまあ、こんなところ。

ホントに乗り切れるか、

私には自信がありませんが…

以上、会話は中身が薄まり、

ことばはどんどん粗末になり、

貧困なボキャブラリーが、

いまの時代を席巻している。

しっかり考える習慣を身につければ、

色とりどりのことばが見つかりそうなのですが…

では、ことばの鮮度はどうか?

例えば、

そんなの関係ねぇ!

海パン姿の小島よしおがアタマに浮かびますが、

忘れていましたね。

ゲッツ!

きっと幾ら酔っても、イマドキまず言わないギャグ

ラブ注入

気味の悪い顔が浮かんでは消えまして、

うっすら寒い感じがしました。

おっはー

爽やかに起きた朝は、つい口から飛び出しそうな台詞ですが、

言ったその後が辛そうですね。

以上のように、ことばにも鮮度があり、

ここを間違えると失笑を買います。

がしかし、

ガチョーン!

とか

「わたすが変なおじさんです」

とか、恥ずかしげもなく

堂々と言い放つと、

これはまたいぶし銀のような光を放つものです。

化石のようなことばのなかにも、

いまでも通用するものはあるものです。

それは、

パリコレで異彩を放つアフリカの民族衣装のようでもあり

ニューヨーカーに人気のベントーのようでもあり、

日本人の海外旅行に欠かせない梅干しのようなものでもあります。

たとえがいい加減ですが、

なんとなく真意は伝わると思います。

じっといまという時代をみつめ、

そして考える習慣をつけると、

きっとあなたはいつでも、

的確かつ素敵なことばを発する、

ことばのプロになっていることでしょう。

私がコピーライターに成り立ての頃、

いつもこんなことに注力するよう、

先輩に言われていたような気がします。

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