散歩で立ち寄る公園に鉄棒があって、
あるときふと「やってみるか」と思い、
軽い気持ちで逆上がりをやろうとして、
なんとこれが、できなかったんですね。
これには私自身がエラく驚いてしまい、
こんなハズじゃなかったと
つくづく悔しい想いをしまして、
それからこの公園に立ち寄るたび、
ポケットからiPhoneと小銭を出してベンチに置き、
エイっとチャレンジしているのですが、
いまだにできない訳です。
思い返せば、ガキの頃から鉄棒に親しみ、
連続10回逆上がりとか、
鉄棒に両足を踏ん張って飛ぶコウモリという技とか、
我ながら自慢の運動だったのだが、
なんだよ、最近の自分の体たらくは!
にしても、年をとるとは恐いものであり、
来る日も来る日も、
何事かを1つづ諦めていかなくてはならないのだ。
それがじじいなのか?
重ねて腹が立つのはウチの奥さんで、
同年なのになんとか逆上がりができてしまうのだ。
これには驚いたね。
彼女は日頃からカラダを鍛えているとか、
ムカシからバリバリのスポーツ女子であった訳でもなく、
フツーのおばさんなのだ。
なのに「あら、できたわ」とか言って、
意味不明な笑顔でこちらを見るのである。
これにはライバル心がメラメラと燃え上がり、
ふと思い立つと独り公園へでかけ、
鉄棒の前で「よーし」と力み、手のひらの汗を拭い、
勢い、鉄棒に挑むのだが、いまだできない。
あまり言いたくはないが、
私は若い頃、彼女に水泳を教え、
スケートの楽しさをサポートし、
あとから始めたにもかかわらず
スキーもメキメキ上達し、
彼女をことあるごとに指導し、
パラレルまで滑れるようにしてあげたのだ。
なのにいま私は逆上がりさえできず、
彼女から意味不明な笑顔で見られている訳だ。
思い当たる原因は老化の他にもある。
奥さんに聞いたら、若い頃といまと、
体重の変化がないとのこと。
それに較べ、私はだいたい10㌔以上は太っている。
ふーむ、それにしても納得がいかない、
消費税増税とマイナンバーと、
逆上がりなのだ!