ビリー・ジョエル…誠実ということ

ボクは暇さえあればオネスティを聴いている。

この曲はビリー・ジョエルが1978年にヒットさせたものだが、

なんと言っても詩が良いですね?

オネスティは直訳すると誠実さとでも訳すのでしょう。

古い言葉です。

誠実であることはかなり難しい。

誠実であろうとしても、結果的に相手に誤解されることもあれば、

反感、非難を浴びることもある。

だから人は、ちょこちょこと、

そしてアレコレと誤魔化すのですが、

この歌は違う。

直球で相手に誠実さを求める。

まあ、そう言うからには

当の本人も愚直で真面目である訳だし、

そこにはかなり窮屈な人間関係が求められる。

この歌詞に、作者であるビリー・ジョエルは、

一体何を込めたのだろう。

彼は現在も現役で、以前は日本公演もやっているが、

「桜」とか「上を向いて歩こう」とか日本の歌も披露してくれる。

真面目であるしサービスにも富んでいる。

彼は大都会ニューヨークでヘラヘラになりながらも、

ヒットを連発していたのだろうし、

前述の講演のことでも分かるように、

彼は相手のことを一番に思うから、

期待に応えているうちに苦しくなる。

そして繊細な彼の神経が徐々に崩壊していった。

別のヒット曲「プレッシャー」を聴いていると、

彼の哲学的な歌詞とその思考の行方に、

かなり窮屈ではあるが、

人生に対する真摯な姿勢とでも言おうか、

ある種の狂気を感じてしまう。

過去、彼は神経衰弱で精神病院に入院したり、

アルコール依存症、鬱を患ったりしている。

しかし、彼は立ち直る。

繊細、だけど復活する力も持ち合わせていた。

最近流行りの言葉でいうところの「レジリエンス」、

復元力が強いのだろう。

彼はいま、ニューヨークから離れ、

海辺の田舎町に住んでいるらしい。

そこで誠実に暮らしている、のだろうか。

ああ、

誠実に生きるって難しいんだなぁと、

つくづく思う訳です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.