リラコの夏

たかがステテコなのだが、

もうすっかり廃れていたこのステテコに目を付けたのが、

ユニクロである。

ユニクロは、まずラモスにステテコを履かせ、勝負に出た。

色、柄は、従来のステテコにはないカラフルさを纏い、

外着としてもイケテル感を演出。

ステテコ全然OK! 

そのまま出かけちゃうもんね…という親近感。

このCMを観ていて、私はなんだか嫌な気分になった。

うーん、あれはないなぁ、と。

が、しかしユニクロのCMは巧みである。

気を抜いていると、たまにそうかなと思ってしまうところが、

秀逸なのだ。

私の場合、父がステテコ愛用者であり、

その姿を、幼いながらカッコ悪いなと直感していた。

それはいまも変わらない記憶なので、

どうステテコをリニューアルしようが、

嫌なのである。

で、今日の問題は、リラコである。

とにかく、素敵なモデルの姉ちゃんが、

いきなりステテコなのだ。

この女の子仕様を「リラコ」と呼ぶらしい。

カッコ悪い。

うーん、幾らひいき目にみようとも、変。

CMで新しさ、新鮮さ、斬新さをプッシュすればするほど、

いい加減にアッタマにきてしまった。

が、敵も抜け目ない。

ネーミングもバッチリ、リラコ。

考えているなと。

全く新しい市場の創出である。

廃れたステテコを蘇らせるプロジェクトは、

企画としては、かなりイケテルのだが…

で、そろそろ夏も終わるし、

自分の記憶と共に、

身辺の知り合いに何人か聞いてみた訳。

「リラコはいて歩いている人、みたことある?」

答えは総てノーだった。

で、皆口を揃えていうのが、

「海辺とかにいるんじゃないの」

「部屋着としてはいているのかもね」

というもの。

ちなみに我が家の女性軍は、

全く興味を示していない。

というか、ひと言「変」というものだった。

だよな!

が、ネットで幾つかのキーワードでチェックすると、

売れている、売り切れという言葉が並ぶ。

うーん。

よく分からない。

が、そのブログなどを詳しくチェックしてゆくと、

どうもアフィリの臭いがぷんぷんする。

要は、煽りのようなのだ。

このステテコブームのようなものに、

イオンも負けじと同様に煽っていた。

で、売り場をじっと眺めていたことがあるが、

観察している私が警備員に怪しまれるという事態になり、

よぎなく中止。

うーん、イライラするな。

ステテコって本当のところ、

流行っているのだろうか?

いまでもたまにそのことを思い出すと、

他を忘れて、またステテコに固執してしまう。

参ったな、もう、

夜も眠れませんよ!

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「リラコの夏」への4件のフィードバック

  1. >・・そのことを思い出すと、他のことを忘れて、またステテコに固執してしまう。・・夜も眠れませんよ!
    スパンキーさん、正常な反応だと思います。心理学的には「認知的不協和」を起こしていてストレスが生じているのです。つまり、1.ステテコは下着であり、下着は見せるものではない 2.リコラはステテコであるが、外で見せていい という二つ主張がその論理的矛盾を解消されないままオンエアされるので、CMを見るものはストレスを感じるのです。CMが声高になればなるほど、聞かされるものは訳も分からないまま、腹立たし感が募るのです。
    ステテコは、高温多湿の日本において、アロハとか気候に即したビジネスウェアを生み出すことなく、西洋スーツを取り入れた日本が生みだした苦肉の補助下着です。アンダーとズボンの間に吸水性に優れた素材のステテコを入れて少しでも快適にする、という立派な機能を備えています。ステテコに取って代わるというモノを売ろうとするなら、この吸水機能はどうなるのか説明しなければならない。
    リコラは、ズボンの下にも穿けるのか?穿かないのなら、古くからあるバミューダとどう違うのか?
    恐らく、ステテコほど薄地ではない(従ってアンダーが透けない)、かといってバミューダほど厚地ではない(従って通気性が良い)町ウェアを開発するという商品コンセプトだったのでしょう。ステテコの最大機能の吸水性をも代行させようという意図がないのなら、ステテコの発展形みたいなステテコ僭称をすべきではない。キャッチもダイレクトに「カラフルに風と暮らしませんか、この夏を」で良い。
    このCMは商品のコンセプトと機能の概念整理ができてない、というか・・製作者はアホではないかと思います。古い文化を受け継いで、みたいなキャッチを入れて、CMの革新性を印象づけたい意図は判りますが。たいていの人は「変」という認知的不協和に落ち込むだけです。

  2. Soraさん)
    かつて、ビスチェのような女性ファッションが流行りましたが、
    あれも元々フランスの下着ですよね? があれはアレンジが利いて自然でした。
    が、リラコは認知的不協和っていうんですか? 私も、その症状のようです。
    目の付け所はグッドだと私は思うのですが、ひと夏でいきなり流行らせようとするのは、
    ちょっと性急と思います。
    要は、時間と共に緩和させる慣れのようなものが、私たちにはまだない。そこが問題とも
    思います。
    若い人はどうか知りませんが、彼らが抵抗なく引かなければ、これは私が年を食っているとい事実だけが
    明確であり、時代は変わったんだと認識せざるを得ません。
    それにしても、リラコ、売れたのかな?
    そこはSoraさんも気になるところだとは思いますが…
    コメント、ありがとうございます。

  3. ビスチエですか・・Wikiで早速調べました。女性下着は認知的不協和にならないのですよ。女性が着飾るのは男のため。男は女性下着なら見たいという欲求を普通持っています。その下着の発展アウター、見せる下着風アウターは他にもいくらもあるでしょう? 女も目を引くのであれば、下着風アウターには進んでチャレンジする。ビスちぇはそれだけで、紐なしで胸をすっきり支えられるという元祖機能も損じることなく備えている。
    男の下着(ステテコ)は、男女とも若い人でも、だれも魅了されないでしょう?
    もし、リラコの開発者がビスチエの2匹目の土壌を狙っていたのなら、これも機能コンセプトが混乱している、と私は思いますよ。 おっと昼休みがオーバーする(笑)

  4. Soraさん)
    なるほど、ビスチェは認知不協和に陥らない訳が分かりました。
    でですね、次回ユニクロが目を付けているのは、モモヒキだと思います。
    きっと。タイツではなく、モモヒキ。
    モモヒキは暖かくて、機能的な冬のアイテムなんて…笑
    ステテコ作戦は、まあ認知不協和ですが、Soraさん、カラフルなモモヒキは、
    イケルかな? どうでしょう?
    度々のコメント、ありがとうございます。

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