訳があって泣くんじゃない

泣いて流れる涙のその訳を

初めて知ると

止めどなく涙がこぼれた

いままで抱えてきた

干し草のように絡まった

ひとつひとつの辛さを

薪のように積み上げて

火を放つのもいいんじゃないかと

思った

その燃え上がる炎に

青白いものが見えたら

空を見上げて

さよならを告げる

想いは

その揺れるもののように

熱したものだったが

青白い悲しみは

凍りつくように燃える

炎はくっきりと

その訳を揺らす

なにが悲しくて

なにが辛くて

なにが悔しくて

なんで泣くのか?

理由を背負って

きのうからきょうへ歩いてきた

もういいんじゃないか
と自分に話かける

だから泣いて泣いて

また泣いて泣いて

涙を拭いて

立ち上がる

空を見上げて

立ち上がる

そしてまた

明日をめざして

歩くだけさ

ただ

歩くだけさ

「訳」への2件のフィードバック

  1. これ、きっとだれもが心の奥に抱いている気持ちだとおもいます。
    だから最後に、ちょっと元気がでるのだとおもいます。
    涙の訳は知っているのだけれど
    どうにもできなくてあふれてしまう気持ちに
    “もういいんじゃないか”
    この言葉で自分に手を差し伸べて。
    なんだかうまく伝えられませんが、
    とっても共感できる文章でした。

  2. chiaki さん)
    これは私の感覚ですが、何か虚しいけど、自分でその訳が分からないことがあります。これ、女性の方にはないように思います。原因があって泣くのではないかと思います。
    どちらにしろ、生きているといろいろあります。そんなとき、ふと立ち止まると、なんだか悲しくなること
    もしばしば。
    修行なのかな?なんてよく考えたりしてしまいます。
    コメント、ありがとうございます!

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