愁いた視線
気の強いまなざし
そのメッセージは
小動物の鳴き声のように
全身に絡みついて
離れず
いつからか
あなたを追う羽目になり
そうして巡る旅が
今日まで続いて
空虚だけが
私の宙に浮かんでいるけれど
過ぎた年月は
幾度となく
過去と絡み合って
混濁を生む
ああ
愁いた視線
気の強いまなざし
あの日
あなたは
素っ気なくて
だけど
僕は
そんな時を超えることもなく
今更する引き返すこともなく
記憶のなかで
あなたがわずかに微笑んだことも
知っているから
相も変わらず僕の宙には
空虚だけが
ぽかんと口を空けている