センス良く暮らす

いつか大きな家に住んで、贅沢をしたい。

高いブランドものを身につけ、悦に入る。

成功者は、大型高級車に乗るもの。

上記のような価値に捕らわれている人がまだいる。

ある意味、分かり易い。

あまり考えなくても出てくる答えだ。

しかし、もうそんな時代ではない。

これを読んでいるあなたは、

とっくに気づいているのではないか?

それが、センスというもの。

文化が成熟すると、人はお金の価値の先に何があるのか、

その事を考え始める。

お金の先にあるもの…

例えばそれを、心地よく生きること、と定義付ける。

どう心地よく生きるかは人それぞれだが、

それを追求する行為が、グッドセンスに繋がる。

よくよく自分の生き方をみつめる人だけに

良いセンスが訪れるようにできている。

モノをみるとき、

それはプライスではなく、自分の目で確かめる判断力が問われる。

ブランドに左右されることなく、

モノの価値を公平に判別する眼力が必要になる。

手かがりは、自らの価値観しかない。

これは、人間関係にも当てはまる。

人を色眼鏡で見ない。

他人の噂を信じない。

自分がその人をどう思うか。

そうして人間関係を築いてゆくことが、

その人固有の広がりをみせる。

これらを総じて良いセンスと言う。

自らの物差しを頼りに、

世の中を歩くことは、かなり勇気がいる。

もし、自らのセンスが良くなければ、

そのようなモノと人に囲まれる。

そう考えると、もはや他人事ではない。

これからの時代に必要な能力がセンスだ。

センスの善し悪しは、

だいたいに於いて、その人の生きてきた履歴に由来する。

だから、センスが悪かろうと致し方ない。

そのように暮らしてきた歴史があるからだ。

そして人はあるとき、何らかのきっかけで、

それを見直そうとすることがある。

賢い人は自らの暮らしを棚卸しするだろう。

過去と向き合い、これからを考え、

人生のツーリストとしてどう進んでゆくのかを、

自ら企画する。

そうして自分の方向性を変える。

自ずと価値観も変わるだろう。

態度や行動が変化し、習慣が変わる。

習慣が変わると、生き方に変化があらわれる。

こうした過程で、その人なりの価値観が再構築され、

人のセンスは変わる。

人は毎日センスを問われている。

無意識であろうとなかろうと、人は刻々と判断して、

そうして暮らしているのだから。

センス良く暮らすとは耳障りの良い響きだが、

これはよくよく考えると、

心地よく生きるための、ひとつの知恵とも言える。

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