しろやぎさんからのメール

しろやぎさんからメールが届いた

くろやぎさんたら読まずに削除

仕方がないので返信書いた

さっきのご用事なあに

くろやぎさんからメールが届いた

しろやぎさんたら読まずに削除

仕方がないので返信書いた

さっきのご用事なあに

それから街でバッタリ会って

笑顔を見たらとても嬉しくて

きのうまでの誤解も解けて

仲直り

しろやぎさんはメールをやめて

くろやぎさんも同じように

そうしてなんだかラインを解除

フェイスブックも閉鎖して

ぶつぶつつぶやくこともなく

しろやぎさんもくろやぎさんも

それからみんなと会うようになって

そしたらとても喜んでくれて

ついでにその輪は広がって

そのうちだんだん

世の中

平和になったとさ

なんとかなるさ

仕事上、かなり精神的に追い込まれることがある。

打合せが重なる。スケジュールがタイト。

期日指定の仕事が終わらない。締め切りに間に合わない。

どうも良いコピーに仕上がらない。

デザインが決まらない。

そして、そもそも良い企画が浮かばない…

追い打ちをかけるように売上げが思うように伸びないと、

更に追い込まれる。

こんなときに限って、仕事上の事故が起きる。

不吉なときというものはあるのだ。

それは、自らの努力が足りないのか、

時勢が悪いのか、

運勢がよくないのか、

そんなことも考えてはみる。

が、いつも答えはみえない。

世の中はそのようにできているとしか言いようがない。

焦っていてもしょうがない。

落ち込んでいても、疲れるだけだ。

こうしたとき、私は、

人事を尽くしたなら、後はどうなろうとしょうがないと

いつからか考えるようになった。

だからまず、なんとかなるように全力を尽くす。

あらゆる知恵を出す。

最後まで走り続ける。

こうして天命を待つ。

これだけだ。

だから、なんとかなる、こともある。

どうにもならないこともある。

ときがくれば、おのずと結果は出る。

それがどうあろうと、それがすべてなのだ。

良かったこともあれば、

そうでないことも多々ある。

が、事象はすべて、

そういうもののような気がする。

なんとかなることもあれば、

ならないこともある。

だから、なんとかなるといつも心に決めて進む。

そして、むなしい事象はすべて、

しょうがないで片付けることにしている。

人間万事塞翁が馬

いや、

禍福は糾える縄の如し、か?

それとも

沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり、だ。

まあ、どうにかなるさ。

初心者が押さえておくべき コピーライティングのツボ

コピーライティングのノウハウといっても、

そう簡単にはまとめられませんが、

この辺りを押さえておけばなんとかなるというポイントを

幾つか書いておこうと思います。

さて、コピーライティングと言っても

要は文章なので、前提として分かり易く簡潔であること。

ここは共通です。ここは外せません。

コピーが他の文と違うのは、ポイントの押さえ方でしょうか。

が、ここが実は難しい。

作文の経験は誰でもあるとは思います。

そこをもう少し掘り下げて、或るもの・ことについて

売ることを前提に書く内容を考える。

簡単にいうと、これがコピーライティングです。

では、ライティング作業の前に、

セールスするもの・ことの情報を、まずメモにまとめてみる。

これはバラバラのメモ帳でも良いので、やってみてください。

で、散らばったメモのなかから、例えば一言でいうと…

という具合に売るもの・ことの情報を基に、

自分なりにその要所要所のピックアップ作業をしてみてください。

このとき、ここは外せないぞというメモにチェックを

入れておきましょう。

上記作業の前提として、セールスするもの・ことの

特長・優位性などは事前に勉強しておく。

そしてベネフィットをアタマに叩き込んでおく。

ああそう、ベネフィットですね?

これは、簡単にいうと、セールスするもの・ことの市場での優位性から

受ける利益とでもいいましょうか。

ここを間違うと、書くことすべてにズレが生じるので、

よくよく検討してください。

例えば、掃除機の場合だったら、業界一の吸引力が売りだとします。

これが特長であり優位性。

で、この掃除機を使うと吸引力が強いので

掃除の時間が短縮できるとか、部屋がより清潔になるので爽快ですとか、

そうしたポイントがベネフィットとなります。

さて優位性のある箇所からピックアップしたメモの重要性を更に絞り、

ベネフィットも付加して眺めていると、

なんとなく語りたい話の流れが見えてこないでしょうか?

それらの断片を考えながら、モザイクを組み合わせるように、

ピースを埋めるように、ひとつのストーリーをつくってみてください。

それができあがると、そうですね

まだ文が饒舌過ぎませんか?

そしたら、それを更に削る。

この際、単語や副詞に気をつけ、更にリアルな表現がないか、

置き換える言葉はないか。

ここは、よーく考えてください。

で、活きの良い言葉と流れができあがりましたら、

ついでに希少性についても考えてみてください。

例えば、そのセールスするもの・ことは数は幾つか?

売り切れる可能性は?

限定○○個だったり限定○○戸だったりしますよね。

ここは、必ず入れましょう。記述しましょう!

もの・ことの希少性は、割と人を惹きつけます。

また、扱うものが鮮魚だったら、日数・時間の特異性もあります。

採れたてとか、産みたてとか、

そういったものも入れたいものです。

この利点を売りに、タイムセールなども考えられます。

以上、このように組み立ててゆくと、なんとなくそれっぽくなります。

そして、それを更に加工するのですが、

最初に話したように、文は簡単・端的にまとめてみてください。

特長はしっかり打ち出してありますか?

ベネフィットは?

希少性もしっかり捉えられましたか?

そして、全体と部分とに分け、何度も読み返しましょう。

これは、大工さんが仕上げに木材にカンナをかけるとか

ペーパーで馴らす行為に似ていなくもありません。

で、一応コピーは完成!!としましょう。

後は、これを繰り返す。

そして、あれこれと工夫しているうちに、次のアイデアや

切り口、発想などもみえてくると思います。

ネットショップの初心者店長さんや、宣伝部新人社員の方などに、

この方法はオススメです。

ぜひ、試してみてください!

※本エントリーは、弊社ビジネスブログ記事を転載したものです。

湖の想い出

その湖は、

標高の高い山あいに位置し、

夏は白鳥が泳ぎ、

冬はワカサギの釣り場となる。

この湖を初めて訪れたのは中学生のときだった。

水泳部の自主練として、

バンガローに寝泊まりしながら、毎日泳いだ。

競泳目的で湖で泳ぐことは、あまり意味がない。

これは大義名分で、

みんな遊びたい一心でここに来た。

ボートを一艘借りて、皆で遠泳に出る。

湖の横断に挑戦するためだ。

部活仲間は皆、

躰を慣らすだけで数㌔泳ぐ猛者ばかりだったので、

なんのことはない遠泳だった。

が、泳ぎ始めると、水温の変化に躰がついてゆかない。

ときに冷蔵庫で冷やしたような水が、すっと躰を覆う。

これは事前に本で読んで分かっていたことだが、

皆、激しい体力の消耗に襲われた。

心臓がきゅっとなる気がした。

次々にボートに上がり、紫色になった唇を震わせた。

が、誰も棄権する気配はない。

タオルで躰を拭いて一息吐くと、また飛び込んで泳ぎ出す。

ゴール手前の湖面は藻が水面まで繁茂しているので、

足を絡まれないように、皆で用心深く泳いだ。

ここをなんとか通過して全員が岸に近づくと、

そこで寝そべっていた人たちが、

総立ちで僕たちに拍手を贈ってくれた。

歓迎された僕たちは、そのまま岸に倒れ込み、

その冷えた躰を甲羅干しにした。

どこからともなく森山良子の「禁じられた恋」が、

流れてきた。

誰かのラジカセから、それは聞こえた。

僕はその頃、同じ中学に好きな女の子がいて、

ずっと告白できずにいた。

噂によるとその子は大きな家に住んでいて、

とても親がうるさいらしい。

あの子は大変だよ、と誰かに聞いたことがある。

夕方は皆くたくたに疲れていたが、

飯ごうでご飯を焚くのが楽しみだった。

メニューは、カレー。

これしか知らなかった。

大騒ぎしていると、

隣の女子大生のお姉さんたちが、

後でキャンプファイヤーをやらないかと声をかけてくれた。

火を囲みながら、幼心にこの人たちに恋人はいないのだろうかと、

僕は思った。

マイムマイムを踊って盛り上がり、

どこから持ってきたのか、

このお姉さんたちと花火をバンバン鳴らした。

バンガローに戻っても寝つけない。

とても刺激的な合宿だったからだ。

ざこ寝仲間の気持ちもオープンになった。

お互いに好きな女子の名前を告白しあい、

僕は記念にと、

その女の子の名をバンガローの板に、

ナイフで刻んだ。

翌朝、湿気の多いもやの中を歩くと、

雑木林にうっすら陽が差し込んできた。

湖面をみると白鳥が動かないでいる。

シンとした不思議な時間だった。

どこかで早起きしたグループの騒ぎが聞こえてきた。

腹が減ったのか早々と朝食の用意をしているらしい。

その方角から、

浅川マキの「夜が明けたら」がきこえる。

夜が明けたら

一番早い汽車に乗ってゆくから…

あの夏から、僕は数え切れないほど、

この湖を訪れている。

ある真冬の日、ここの湖岸にクルマを止めて、

凍えるような朝を迎えたことがある。

ヒーターを全開にして、毛布をかけて仮眠していた。

氷の上で、男の人たちがワカサギ釣りをしていた。

白い吐く息がみえる。

そのうちのひとりがクルマに近づいてきて、

一緒にやらないかと誘ったが、遠慮した。

隣にいた彼女が、寒いのは嫌だと言ったからだ。

僕は眠い目をこすりながら、

白く凍った湖の対岸をみていた。

林のなかに、もうあのバンガローはなく、

白い立派なホテルのようなものが建っていた。

あの夏、一緒に泳いだ部活仲間はいまどうしているだろう、

そんなことをぼんやり考えていた。

大学生になった僕は、

なにもかも新しい世界に飛び出すことだけを目指していた。

しかし、あの夜、バンガローの壁板に刻んだ人の名が、

突然、胸騒ぎのように僕を急き立てた。

朝方、隣の彼女を寝かせたまま、

僕は峠を越え、クルマを走らせた。

もやもやとしていた自分の気持ちがハッキリみえた気がした。

後年、僕は、

あのバンガローに名を刻んだ奥さんと、

久しぶりの休暇でこの湖を訪れ、

例のキャンプの話をした。

女性の話は未だしていないが…

センス良く暮らす

いつか大きな家に住んで、贅沢をしたい。

高いブランドものを身につけ、悦に入る。

成功者は、大型高級車に乗るもの。

上記のような価値に捕らわれている人がまだいる。

ある意味、分かり易い。

あまり考えなくても出てくる答えだ。

しかし、もうそんな時代ではない。

これを読んでいるあなたは、

とっくに気づいているのではないか?

それが、センスというもの。

文化が成熟すると、人はお金の価値の先に何があるのか、

その事を考え始める。

お金の先にあるもの…

例えばそれを、心地よく生きること、と定義付ける。

どう心地よく生きるかは人それぞれだが、

それを追求する行為が、グッドセンスに繋がる。

よくよく自分の生き方をみつめる人だけに

良いセンスが訪れるようにできている。

モノをみるとき、

それはプライスではなく、自分の目で確かめる判断力が問われる。

ブランドに左右されることなく、

モノの価値を公平に判別する眼力が必要になる。

手かがりは、自らの価値観しかない。

これは、人間関係にも当てはまる。

人を色眼鏡で見ない。

他人の噂を信じない。

自分がその人をどう思うか。

そうして人間関係を築いてゆくことが、

その人固有の広がりをみせる。

これらを総じて良いセンスと言う。

自らの物差しを頼りに、

世の中を歩くことは、かなり勇気がいる。

もし、自らのセンスが良くなければ、

そのようなモノと人に囲まれる。

そう考えると、もはや他人事ではない。

これからの時代に必要な能力がセンスだ。

センスの善し悪しは、

だいたいに於いて、その人の生きてきた履歴に由来する。

だから、センスが悪かろうと致し方ない。

そのように暮らしてきた歴史があるからだ。

そして人はあるとき、何らかのきっかけで、

それを見直そうとすることがある。

賢い人は自らの暮らしを棚卸しするだろう。

過去と向き合い、これからを考え、

人生のツーリストとしてどう進んでゆくのかを、

自ら企画する。

そうして自分の方向性を変える。

自ずと価値観も変わるだろう。

態度や行動が変化し、習慣が変わる。

習慣が変わると、生き方に変化があらわれる。

こうした過程で、その人なりの価値観が再構築され、

人のセンスは変わる。

人は毎日センスを問われている。

無意識であろうとなかろうと、人は刻々と判断して、

そうして暮らしているのだから。

センス良く暮らすとは耳障りの良い響きだが、

これはよくよく考えると、

心地よく生きるための、ひとつの知恵とも言える。

コピーづくりの現場

広告の仕事をしていてよく思うこと。

それは、コピー軽視です。

特に、キャッチコピーを軽んじている人の

なんと多いことか。

対して、デザインは比較的分かり易いので、

皆さん、アレコレ口を挟みますし、

こだわっているようにみえます。

デザインは、誰もが大筋は判断できるのでしょうね。

格好いいとか、都会的とか…

が、デザインに於いても、

それがコンセプトに沿ったものかどうか、

本来、そこを考えなくてはいけないのですが…

しかし、これがコピーとなると、粗末な扱いとなる訳です。

検討以前となってしまうこともあります。

適当に誰かが書いて、それがそのまま最後まで残り、

掲載されてしまうことも少なくありません。

ボディコピーは、作文の添削と同傾向にあるので、

そのコピーがその場に相応しいかどうかではなく、

一応、みなチェックはします。

しかし、この場合も、

日本語として正しいかどうかのみ、で終わってしまう。

制作する側でも、一部でこのコピー軽視の傾向があります。

こうしたクリエーターは、世の中には大勢います。

だから、広告主も分からない。

フツーの人はなおさらでしょう。

しょうがないといえばそんな気もします。

では、なぜ人はキャッチコピーを軽視するのか?

そう、答えは簡単。

分からないからです。

割とみな分からない。

で、私たちコピーライターの出番なのですが、

そもそもキャッチコピーの力を信じない人に

その重要性を説いても無駄なのです。

デリカシーのない人に、私も無理強いはしないようにしています。

コピーが元々広告の添え物であり、

そこになにか書いてあれば良し、

要はどうでもいいもの…

そう思っている人は多いのではないか?

が、これは甚だしい間違いです。

本来、人はことばで動いています。

自らの過去を振り返っても、

ことばひとつで勇気づけられたり、

傷ついたりした経験がいっぱいあります。

或るひとことで愛しあう。

或るひとことで涙を流す。

かように、人の心も、ことばで動くのです。

ことばって、割とパワーがあります。

それを突き詰めたのが、経典なのかも知れないし、

呪文なのかも知れません。

これを、人は言霊と呼んでいる。

人が本気で口にしたものには不思議な力が備わる。

また、そうしたことばが、ひとり歩きをしたりもする。

例えはズレているが、

あのお笑いタレントのスギちゃんが流行らせた

「ワイルドだろ~」も、パワーがあった。

普通のセリフなのに、フツーではない魅力があった。

古くは、マラソンの有森裕子さんが、

アトランタ・オリンピックで銅メダルをとったときの、

「…自分で自分をほめたいと思います」も、印象深いことばです。

或る登山家への質問。

「あなたはなぜ山へ登るのですか?」

「そこに山があるからさ」

ことばって、本気で発すると力が増します。

さて、ここから実践編!

例えばあなたがネットショップの店長だったとします。

洋菓子店を経営していると仮定しましょう。

店では、クッキーの詰め合わせなどを売っている。

おいしそうな写真とかわいいデザインで、

売れそうな気がします。

が、オープンしてみると、いまひとつ売り上げが伸びない。

クッキーの写真の下には、

「超甘くておいしいクッキーの詰め合わせセット」

とコピーが添えてある。

さあ、あなたはきっと悩みますね。

どこを修正しようかと。

こんなとき、

私はまずコピーをいじることをオススメ致します。

例えば、このコピーを、

「焼きたてサクサク!!

手づくりクッキーがぎっしり!」

に書き換えます。

さてこれで、売り上げは?

そう、きっと少し上がると思います。

きっと…ですが(汗)

だって、コピーはいきものです。

活きもの!!

本気でいきるものには、魂が宿ります。

よって、コピーは添え物ではありません。

本気で考えたコピーにはパワーが宿ります。

冒頭から散々言っていますが、コピーを信じていない人は、

買うか買わないか、そのギリギリの心理に辿り着いていない。

その臨場感が分からないのだと思います。

買い物で迷ったとき、人は無意識にでもコピーをチェックして、

判断しているのです。

さあ、

これから、なにかの機会で広告に携わる方は、

ぜひ、コピーをつくる空白の時間をつくってください。

購買心理を探ってください。

しかし、

きっと不思議な世界に迷い込むことになりますがね!

※当エントリーは、弊社ビジネスブログに掲載したものを加筆・修正したものです。

季節、雑感

私が毎朝歩く散歩コースは、

四季の移り変わりが美しく、自然が豊かだ。

気が向くとカメラを持って出る。

腕がなくても、

そこそこ素敵な写真が撮れるのは嬉しい。

いま春爛漫。

景色にも華やかさと勢いがある。

山の緑も、いよいよ濃くなり、その濃淡は、

陽ざしと風により、幾通りにも変化する。

合間を山藤が盛んに薄紫の淡さを演出し、

先の山桜に代わる彩りを魅せる。

歩くと、そこかしこにツツジが満開で、

白から赤い花びらまで、多彩に咲く様が目をひく。

道端では濃いピンクの芝桜が敷き詰められるように、

家々の生け垣には、

モッコウ薔薇の黄色が朝陽に映える。

しかし、よくみかけた蝶々がいないことに、ふと気づく。

紋白蝶や紋黄蝶だ。

蝶々が減ったことは農家の方も言われていたことを思い出す。

夏のトンボも秋の赤トンボも然りだと言う。

先日、近くの立ち寄り湯へ出かけた際、

そこで働くおじいさんと話す機会があった。

丹沢の懐のような温泉場で、自然が色濃い。

が、このおじいさんが働き始めた20年前と較べ、

いまは野生の鹿や猪が激変しているという。

そういえば、とあたりを眺めておじいさんが言うには

夏の盛りも、蝉の声が以前より静かだということだ。

昔は、山々に反響するように鳴いていたらしい。

こうした話と同時に、

都会でも気になる現象は起きている。

ハクビシンというどう猛な小動物が、

なんと東京の街中にいるという。

民家の屋根裏に棲みついている様子を、

テレビカメラが追っていた。

また街中の家々を猿が逃げ回っている。

これもニュースの一コマだが、

どうも昔ではあり得ないことが起きている。

人と動物の暮らす領域の異変は、

山が貧しくなってきたことを、私たちに教える。

まあ、昔から乱開発の危険はずっと叫ばれてはきた。

農業でも、農薬の過剰散布は人だけでなく、

生態系への影響も懸念されてはいた。

こうしたツケが永年積み上げられ、

いま私たちは、難問を突きつけられている。

虫のいない森。

しんとした夏。

そして、山を諦めたいきものが畑を荒らし、

町へ街へと…

例年と変わらずに啼いているウグイスが、

木の枝を渡り歩く姿が、朝陽に光る。

今年も、燕が同じ軒先で雛をかえすらしいと、

その家の主人が世話をしている。

これだけで救われる気がした。

少しほっとする、朝の風景だ。

年をとると…

だいぶ以前の話。

夕飯を食いながらテレビを観ていた。

たまたま点けたチャンネルが、

歌番組だった。

テレビは、実はどうでも良かった。

気晴らしに観ただけだった。

はじめは聴き流していたが、

ふとその歌詞が気になりだした。

そしてじっと聴き入ってしまい、

しまいに、涙が溢れた。

ああ、

年をとったなと思った。

懐メロは幾度となく聴いてはいたが、

あまり古いものは私も知らないし、

そうした歌は、私の親の世代の歌のように思われた。

二葉百合子の「岸壁の母」も、

私の親の世代がよく唄った歌だろう。

若い頃から、

この歌がテレビから流れると、

陰気な気分にさせられた。

そして、すぐチャンネルを回していた。

大嫌いな歌だった。

私は、戦争を知らない子供たち、のひとりだ。

しかし、こうして中年になり、

両親もいなくなり、

また人の親となって永く生きていると、

なにか他の景色がみえてくる。

それは流行りものでなく、

浮き沈みするようなものでもなく、

情というか、

人生に対する愛おしさとでもいおうか。

人ってつくづく不思議な存在だと思う。

いろんなものを背負って

そしていつかは去ってゆく…

生きるおかしさも

捨てたい悲哀も、

人は抱えきれないものを

幾つも幾つも背負い、

一体、何処へ行くのだろうかと…

気になるタイトル

一日に一度は、世間でなにが起きているのか、

一応、ニュースやポータルサイトをチェックする。

その際、時間がもったいないので、

気になる見出しやタイトルのみクリックする。

が、自分の興味範囲外の記事でも、タイトルが上手いと気を惹かれる。

そんな観点で眺めると、メディアの世界には、

見出しの実力者とか曲者たちがなんと多いことか。

で、今日はその実例をいくつか挙げてみる。

その1

ビッグダディ争奪戦必至! 離婚した元妻・○○さんは仰天の告白本を出版へ

↑最近、このビッグダディという正体不明の人物記事に、

よくお目にかかる。

一体このビッグ…は誰で、どんな事件が起きているのだろうか?

無知の私は、そこが気が気ではない。

で少しチェックしてみると、どうも大家族の生活を描いたテレビ番組が、

コトの発端らしい。

で、ここに登場する子沢山のおやじがビッグダディ。

こいつがまたなかなかの奴で、いまや有名人らしいと分かる。

彼のやることなすことが、いちいちニュースになる。

ふーん。

そんなこと、どーでもいいじゃないかと思うが、

どうも世間はそうではないらしい。

やはり私がズレておりました。

どうもスイマセン!

それにしても上手いタイトルだな…

その2

実は相当なイケメンだった…フランシスコ・ザビエルという男

↑ザビエルは宣教師。学生のときに習ったので、あの肖像画は覚えている。

確か、アタマの真ん中が禿げていて、それ以外はキリスト教の布教のため、

種子島にやってきた…

そのくらいの認知度しかない。

なのに、実はそのおっさんが相当なイケメンだったという、

意外なアプローチがこちらの琴線に触れてしまった。

だからどーしたという訳ではないが、

なぜザビエルがイケメンだったと今ごろ分かったのか、

そこが凄く気になってしまった。

で、少し記事を眺めていると、ヨーロッパに残るザビエルの肖像画は、

禿げてないらしい。

髪フサフサ。

で、そのマスクがスター並みのいいオトコなのだ。

ふーん。

やはりというべきか、どうでもいいじゃないかと思うのだが、

結局、このタイトルの上手さに、してやられた訳だ。

その3

素っ気ない態度、でも本当は…あの人があなたに抱く「本音と期待」

↑今日はツイテナイ、そんな日はちょっと運勢でも観てみようと、

星座別占いを眺めていたら、このタイトルに出くわした。

上手いと思いましたね。

占いでこんなことまで分かるのかと、まずそこが凄いというか…

いや、ホントは疑わしい。

が、ツボを外していない。

このややっこしいヘッドラインというか言い回しのなかに、

人の感情の複雑さが見え隠れしている。

そこに妙なリアリティがある。

これは、気持ちが定まらないとか、不安定なおつき合いをしている人なら、

即刻引っかかるだろうと思う。

私もこのくらいのフレーズを常時絞り出さないと、

いまに食いっぱぐれるだろうな。

ベンキョーになりました。

その4

恋愛力アップ!女の美肌を引き出す秘密、今話題の和漢植物とは?

↑は、たまたま載っていた広告文のフレーズだが、

女性だったらかなり気になるに違いない。

で、私も興味本位でクリックしてみました。

と、「ハリ」と「潤い」、そして美白効果という単語が、

本文中に乱舞する。

とにかく、女性はこのあたりの単語に弱い。

で、要するにこの商品は何なのか。

これは相当読み進まないと分からない。

で、途中から石鹸と正体を明かす。

さらに、「900種類の和漢植物から、石鹸マイスターが最適な和漢だけを選び抜き…」

とある。

和漢植物というのも正体不明なのだが、

石鹸マイスターということばが、かなりの高得点を獲得しているように思う。

ふーん。たかが…、されど石鹸なのである。

売り方が侮れない。

その5

ポテトチップスを食べだしたらとまらないワケ。学者がこの謎に挑む

↑実は、こんなことは私にとっては、再三の如くで申し訳ないが、

どーでもいいこと。

しかしです、タイトルが上手いので、

つい「どんな訳?」となってしまい、クリックしてしまう。

きっと、記事の視点というか、話題の切り口がいい。

むかし、かっぱえびせんをムシャムシャやっていて、

やめられないとまらない経験の持ち主は、

更にかなりの確率で読み進むことと思います。

特に、学者さんがこんな下世話なことを調べるというところが、

このフレーズの肝なのかも知れない。

で、この記事を私も読んでみました。

以下………

興味深いのは、ポテトチップを摂取すると、報酬と依存をつかさどる脳領域で高い活動が確認されたことです。
これは脳がもっと欲しい!と求めているということ。さらに行動、運動を担当する領域でも強い反応が見られ、
反対に眠りを調整する脳領域では弱い反応しか確認されなかったそうです。

ではポテトチップの何が脳の特定領域をそれほどまでにアクティブにさせるのか。

この答えを出すには、分子レベルの研究が必要らしくまだ解明に至ってません。この研究が進めば、
スナックや甘いものへの衝動を抑えられる食品や薬の開発につながるかもしれないと学者が期待しています。

※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。

(本記事のソースは、マイナビウーマン)

………ここまで

皆さん、この記事の意味、分かります?

どうも時間の無駄使いをしてしまったようです。

あと、

42才、女が超無添加ジュースを飲んだら…

というのもありましたがここらで切り上げます。

以上、見出しのプロというか曲者フレーズというか、

とにかくクロウトの仕事の実例を拝見した訳ですが、

私からみると、脱帽の数々でした。

ベンキョーし直します。

で、反対に皆さんにはですね、

無駄な時間の消費やいらぬ金銭の出費にはくれぐれもご注意をと、

一応喚起を促しておきますね。

仮想狂気(もうひとつの春)

悲しみも歓びも

分からない

はい

分からないんですと

異次元のまなざし

ひねもすのたり

なにも得ず

なにも語らず

そうして

ディスプレイの中に棲む

春はあけぼの

夢ごこち

窓をあけると

そよ風とPM2.5と黄砂

4月の新生活

駅のホームで

電車止まる

原因は俺の同僚

あの世へ出勤

ミサイルも地震も噴火も

放射能も

なにも怖がることはありませんと

黒い尼僧が笑う

ひばりさえずり

高くはばたき

ここよここよと

睡るひとのありか

小川のせせらぎ

ひとが流れる

みんな息絶えて

桜咲く

光る陽ざし

こぼれるほどの緑

花咲き乱れ

ほんの隙間に

春の狂気が隠れてる