繁盛するサイトをざっくり考える

●看板は重要

反応率の高いサイト、よく売れるECサイトというのは、

トップページにおいて、まず見やすい、一目で内容が分かることが

なにより優先順位の第一となります。

なにをやっている会社なのか、ひと言でいうとどういうお店なのかを

ズバッと語っている、またはデザインで見せている。

これに尽きます。

特に、看板は大事。

●写真にひと工夫を

ここでは、キャッチフレーズとビジュアルのコンビネーションは欠かせません。

当たり前だけどね。

で、写真などは、皆さんあまり難しく考えずに載せることもあると思います。

が、訪問者はその写真を、実に真剣にチェックしています。

新鮮さをアピールしたければ、そのように。おいしさを見せたければ、そのように。

また、人柄を伝えたければ、そのように撮らなければならない。

ここはひとつお金とアタマを使いましょう。

シズルという言葉がありますが、これは写真を撮る際、

如何に臨場感を出すかが勝負となります。

●直帰率を下げる

デザインに関しては、センスは良いに超したことはありません。

業種によっては素人っぽいサイトに人が集まる、というデータもあるようですが、

センスが問われる業種は、やはりデザインに力をいれなければ、

お客さんは帰ってしまいます。

あと、見やすさ。これは当然ですね?

トップページで直帰率を下げることは、

これは至上命令のようなもので、

サイト内で引き続き滞在してもらうことは

コンバージョン(成約)への第一歩といえます。

次を見てもらう、また興味がもてるサイトというのは、

以上のようなエレメントが欠かせません。

●特長を具体的に伝える

例えば歯医者の場合…

どんな先生がどんな技術とサービスであなたに治療をしてくれるのか?

そこをズバッと語りたいものです。

無痛治療をしてくれる、とか、噛み合わせについてのオーソリティーであるとか…

そのような特長付けは、訪問者の興味を喚起します。

上述のどんな先生が、というのは、やはり顔写真は載せたほうが良い結果が得られる。

これは、実証済みなので、後は実行あるのみです。

だいたい、歯医者なんて星の数ほどあるので、選ぶ方も大変です。

口コミサイトもアテにならない。

とすれば、ここはしっかり語る必要がある。

で、細かいことを言えば、

院内は清潔第一であるとか、駐車場が広いとか、駅近であるとか、

そうしたメリットを、ひとつひとつ、しっかり語ること。

歯医者さんの場合は、実際に通うので、マップもしっかり載せたい。

この場合は、絵地図などの個性的かつ面倒なものは省いて、グーグルマップ。

これで良いのです。

●サイトコストと売り上げは比例する?

こうした積み重ねが繁盛サイトを生むのですが、本気で制作するとなると、

実はかなり面倒くさいもの。

時間もコストもかかります。

いま、こうした手間をかけない、いわゆる安いサイトが幅を利かせています。

これはハッキリ言って間違い。

●検索順位を上げる

繁盛するサイトというのは、当然ながら、或るキーワードに於いて、

上位に位置しているものなのです。

検索順位でも優位に立っている。

でないと、まずお客さんは訪れません。

例えば、おいしい産直の魚が食べたい。

そんな思いで 産地直送 マグロ というキーワードで

検索する。

と、誰でも検索の1ページから見ますね?

で、慎重な方とか丁寧にみる方でも、だいたい3ページまでが限界でしょう。

だって、疲れますからね。

で、ここで大事なことは、やはりキーワードの選定と、

それに伴う検索順位を上げる技術が必要になる、ということ。

●内容の薄いサイトは検索順位も下がる

ここを説明するのはかなり大変なので、ざっくり話すと、

まず、ぺらぺらなサイトなどはつくらないこと。

いまどき、薄っぺらなサイトは、内容も希薄。

いくらテキストを詰め込んだところで、検索エンジンには見向きもされません。

制作コストを下げると、売り上げも落ちる。

事実、こうした話はよく聞く話ではあります。

語ること、伝えたいことをしっかりメモし、

それを各カテゴリー毎に分けて、サイトの設計を考える。

この作業は言い換えれば、

訪問者にとっても親切なサイトをつくることと同じ結果となるので、

よくできたサイトというのは、検索順位も自然と上がることとなります。

●検索エンジンの特徴

現在、検索エンジンというのは、そのサイトへ訪れる人の滞在時間などもチェックし、

そうしたデータをも蓄積しています。

それを元に、検索順位などに結果が反映されるので、

やはり良いサイト、役に立つサイトづくりは、必須といえましょう。

以上のように、ざっくり話しても面倒な話になるのですが、

これが現在の繁盛サイトのアウトラインです。

※このエントリーは、弊社ビジネスブログを改編したものです。

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届く、パーソナル・マーケティング

沖縄地方の特産には、いろいろなものがある。

シークァーサー、サーターアンダギーとか、

チンスコウ、ソーキそば、海ぶどう、そしてもずくなど…

以前は、沖縄の泡盛もよく飲んだ。

残波という泡盛は石垣島のものだが、

これはうまいしネーミングが気に入っていた。

残波…リーフで波が砕ける様子が目に浮かぶ。

雰囲気からしてうまい。

久米仙という酒もまた、名前良し、味良し。好きだったな。

沖縄には一度しか行ったことはない。

隣の与論島という島も行ったが、

ここはサトウキビ畑と珊瑚礁のリーフが美しい。

この島で泡盛を初体験した。

ベロベロに酔ったが、何故か翌朝は爽やかだった。

で、飯もうまい。

この辺りの食い物とか酒はいいね、という印象から、

後年通販を利用していろいろ試したことがある。

あるときウコンのDMが来て、

これはなんだかカラダによさそうと、頼んだことがある。

当時は酒ばかり飲んでいたので、ウコンはいいですよと、

確かそんなことが書かれていた。

で、ときは流れて私も酒を飲まなくなり、

こうした特産品も飽きた。

が、相変わらず電話がかかってくる。

DMも届く。

これは他でもよくあることだが、

ここの売り込みの特徴は、

なんだか他と違っていやらしさがないのだ。

DMの中身を取り出すと、直筆の手紙が入っている。

印刷かなとよく確かめると、直筆である。

うーん、やるな。

で、ふんふん感心していると、頃合い良く、

わざわざ沖縄から電話がかかってくる。

○○さん、お元気ですかとか、

最近おからだの具合は、とかコチラが買う意思がなくても、

嫌みなく話してくる。

こうなると私の警戒心も解かれて、

一応話しますよね。

それがマニュアルに沿った話でなく、

世間話なんかを織り交ぜ、

気がつくと沖縄の知り合いの人と話している。

そんな気になってしまう訳。

アドリブが利いているのだ。

DMの中身一式は、あるひとつの流れに沿ったもので、

そのセットに目新しさはない。

が、直筆の手紙というのは、どこも面倒なので避けて通る。

電話にしても、テレマーケティングのテーゼというのがあって、

それに則ってかけている。

が、他はもっと事務的かつスピーディーである。

そのあたりが他と違う。

まるごとひっくるめて沖縄なのである。

ビジネスにしては、かなりユルイ。

が、しっかり私に届く。

いまはまるで欲しくないものばかりなのに、

なんか買うものはなかったかなと、

再度DMをながめていた。

今度はきっと買ってしまう、だろう。

快く無駄金を使うであろう、

パーソナル・マーケティングの仕掛けなのでありました。

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エキサイティング・マーケット

関東圏の或る都市のファッションビルを運営している会社から、

代理店経由でプロモーションを依頼されたことがある。

施設としての規模は小振りで、若者志向のテナントが多く、

来店者数が落ちているとのこと。

で、早速現地にでかけてみた。

事前に、この地域の人口と構成比、人の流れ、施設、

競合他店やその傾向、地域性などを調べた。

また、過去の広告類も見せてもらい、予備知識を蓄積した。

現地で地図を広げると、駅からかなり遠い。

さらに、メイン道路から少し引っ込んでおり、

道路づけも良くない。

要は、入り口付近に広がりがないように思えた。

更に、各階のフロアを歩いてみると、各テナントの殺風景さが目立った。

これは、ディスプレイの問題の他、

広々とした通路が逆に仇となっていた。

売られている商品の品質やトレンド性、プライス等もチェック。

館長さんや各店長さんにヒヤリングを開始する。

いろいろと聞くと、どうもこのデパートに蔓延しているものが、

「諦め」という空気だった。

諸条件の悪さはあるが、オープン時は良かったという。

広告もかなり打ったらしい。

その後、徐々に売り上げを落とし、

幾つかのプロモーションを仕掛けたが、

なにをやっても駄目ということで、

館内に「諦め」ムードが広がっていた。

オープン当時からの広告を更に細かくチェックすると、

ずっと新規オープンを謳っている。

時間の経過とともになにを語るでもなく、

このデパートは、ずっと新しさで推していた。

後に残るウリは、どこを見ても、やはり値段の安さのみだった。

事前に分かってはいたが、これはひどいなと私は思った。

どこの広告会社が手がけたのかを事前に聞かなかった私は、

そのとき初めて東京の某大手広告代理店の仕事と聞いて驚いた。

季節やシーズン、いろいろな節目のなかで広告は打たれるが、

館内のポスターやサイン、まかれたチラシ、

外にかけられた懸垂幕を見ても、

問題はそれ以前と判断し、店長会を呼びかけることにした。

私が企画したテーマは、当然のように、にぎわい、だった。

それを「エキサイティング・マーケット」と名付けた。

アタマのなかで、アジアの活気溢れる露天をイメージした。

店長会の会場で、

リニューアル・コンセプトを私は熱く語った。

その具体案として、通路に並べるよりどりの商品や陳列のノウハウ、

時代の先端をゆくその店の服装や小物を身につけることの徹底、

そして館内の全員には「笑顔」をお願いした。

このとき、私もちょっとヒートアップしてしまい、

店長さんたちの反応も考えず、

その企画内容がホントに伝わったのかどうか、

後日心配になってしまった。

広告関係もこのノリを踏襲して制作し、

私としてはかなりの手応えを予想していた。

リニューアルオープン前に、

確認のため、もう一度現地で店長会を開いた。

そこで、再度、当然のように私の企画意図を話すと、

数人から手が挙がった。

彼らからの質問は、おおむねこういうものだった。

「アジアに行ったことがないので、どうも分からない。

イメージできない」

それを聞いて、ええっと私はのけぞってしまった。

言い遅れたが、この話はいまから20年くらい前の話である。

ネット以前だが、

みな情報はもっていると私が勝手に思っていた。

その会場で、私はアジアの市場について、

その様子を細かく語ったが、

いくら話してもピンとくる人は少ないように思われた。

で、その夜は徹夜で各店舗を見て回り、

一店一店アドバイスして回ることとなった。

数日後のオープンは、上々の入りだった。

売り上げも伸びた。

私は一応安堵したが、

これはなにかが欠けていると思った。

長続きはしない予感があった。

それは、館長から聞いた財務面の憂鬱な話と、

各店舗の従業員のモチベーションの問題だった。

後日聞いた話だが、

私の考えた店舗づくりのせいで従業員の手間と作業が増え、

店長さんが数人、店員さんから吊し上げをくったと言う。

「やってられない」という嫌な声も耳に入った。

財務面の心配も、現実のものとなった。

結局、後にこのデパートは人手に渡り、

安売りの大型スーパーになってしまったのだ。

去年、旅行の帰りにここに立ち寄ったが、

見る影もないほど閑散とした疲れたビルが

そこにひっそりと建っていた。

結局、この仕事に次はなかった。

私は、中途半端な気分になった。

このやるせなさは、後も引きづった。

しかし、後年、あるテレビで、

とても人気のあるお店の特集をしていて、

そのひとつが、当時、急伸していたドン・キホーテだった。

中年になった私は、店内の映像を見て驚いた。

以前、あのデパートで展開しようとしていたビジュアルが

再現されていたのだ。

あの猥雑さ、あの賑わい。

ああっと、私は溜息をついた。

そして、思った。

時代の読みの難しさというもの。

とにかく、これが身に染みた。

※このエントリーは、弊社ビジネスブログを転載したものです。

気になるタイトル

一日に一度は、世間でなにが起きているのか、

一応、ニュースやポータルサイトをチェックする。

その際、時間がもったいないので、

気になる見出しやタイトルのみクリックする。

が、自分の興味範囲外の記事でも、タイトルが上手いと気を惹かれる。

そんな観点で眺めると、メディアの世界には、

見出しの実力者とか曲者たちがなんと多いことか。

で、今日はその実例をいくつか挙げてみる。

その1

ビッグダディ争奪戦必至! 離婚した元妻・○○さんは仰天の告白本を出版へ

↑最近、このビッグダディという正体不明の人物記事に、

よくお目にかかる。

一体このビッグ…は誰で、どんな事件が起きているのだろうか?

無知の私は、そこが気が気ではない。

で少しチェックしてみると、どうも大家族の生活を描いたテレビ番組が、

コトの発端らしい。

で、ここに登場する子沢山のおやじがビッグダディ。

こいつがまたなかなかの奴で、いまや有名人らしいと分かる。

彼のやることなすことが、いちいちニュースになる。

ふーん。

そんなこと、どーでもいいじゃないかと思うが、

どうも世間はそうではないらしい。

やはり私がズレておりました。

どうもスイマセン!

それにしても上手いタイトルだな…

その2

実は相当なイケメンだった…フランシスコ・ザビエルという男

↑ザビエルは宣教師。学生のときに習ったので、あの肖像画は覚えている。

確か、アタマの真ん中が禿げていて、それ以外はキリスト教の布教のため、

種子島にやってきた…

そのくらいの認知度しかない。

なのに、実はそのおっさんが相当なイケメンだったという、

意外なアプローチがこちらの琴線に触れてしまった。

だからどーしたという訳ではないが、

なぜザビエルがイケメンだったと今ごろ分かったのか、

そこが凄く気になってしまった。

で、少し記事を眺めていると、ヨーロッパに残るザビエルの肖像画は、

禿げてないらしい。

髪フサフサ。

で、そのマスクがスター並みのいいオトコなのだ。

ふーん。

やはりというべきか、どうでもいいじゃないかと思うのだが、

結局、このタイトルの上手さに、してやられた訳だ。

その3

素っ気ない態度、でも本当は…あの人があなたに抱く「本音と期待」

↑今日はツイテナイ、そんな日はちょっと運勢でも観てみようと、

星座別占いを眺めていたら、このタイトルに出くわした。

上手いと思いましたね。

占いでこんなことまで分かるのかと、まずそこが凄いというか…

いや、ホントは疑わしい。

が、ツボを外していない。

このややっこしいヘッドラインというか言い回しのなかに、

人の感情の複雑さが見え隠れしている。

そこに妙なリアリティがある。

これは、気持ちが定まらないとか、不安定なおつき合いをしている人なら、

即刻引っかかるだろうと思う。

私もこのくらいのフレーズを常時絞り出さないと、

いまに食いっぱぐれるだろうな。

ベンキョーになりました。

その4

恋愛力アップ!女の美肌を引き出す秘密、今話題の和漢植物とは?

↑は、たまたま載っていた広告文のフレーズだが、

女性だったらかなり気になるに違いない。

で、私も興味本位でクリックしてみました。

と、「ハリ」と「潤い」、そして美白効果という単語が、

本文中に乱舞する。

とにかく、女性はこのあたりの単語に弱い。

で、要するにこの商品は何なのか。

これは相当読み進まないと分からない。

で、途中から石鹸と正体を明かす。

さらに、「900種類の和漢植物から、石鹸マイスターが最適な和漢だけを選び抜き…」

とある。

和漢植物というのも正体不明なのだが、

石鹸マイスターということばが、かなりの高得点を獲得しているように思う。

ふーん。たかが…、されど石鹸なのである。

売り方が侮れない。

その5

ポテトチップスを食べだしたらとまらないワケ。学者がこの謎に挑む

↑実は、こんなことは私にとっては、再三の如くで申し訳ないが、

どーでもいいこと。

しかしです、タイトルが上手いので、

つい「どんな訳?」となってしまい、クリックしてしまう。

きっと、記事の視点というか、話題の切り口がいい。

むかし、かっぱえびせんをムシャムシャやっていて、

やめられないとまらない経験の持ち主は、

更にかなりの確率で読み進むことと思います。

特に、学者さんがこんな下世話なことを調べるというところが、

このフレーズの肝なのかも知れない。

で、この記事を私も読んでみました。

以下………

興味深いのは、ポテトチップを摂取すると、報酬と依存をつかさどる脳領域で高い活動が確認されたことです。
これは脳がもっと欲しい!と求めているということ。さらに行動、運動を担当する領域でも強い反応が見られ、
反対に眠りを調整する脳領域では弱い反応しか確認されなかったそうです。

ではポテトチップの何が脳の特定領域をそれほどまでにアクティブにさせるのか。

この答えを出すには、分子レベルの研究が必要らしくまだ解明に至ってません。この研究が進めば、
スナックや甘いものへの衝動を抑えられる食品や薬の開発につながるかもしれないと学者が期待しています。

※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。

(本記事のソースは、マイナビウーマン)

………ここまで

皆さん、この記事の意味、分かります?

どうも時間の無駄使いをしてしまったようです。

あと、

42才、女が超無添加ジュースを飲んだら…

というのもありましたがここらで切り上げます。

以上、見出しのプロというか曲者フレーズというか、

とにかくクロウトの仕事の実例を拝見した訳ですが、

私からみると、脱帽の数々でした。

ベンキョーし直します。

で、反対に皆さんにはですね、

無駄な時間の消費やいらぬ金銭の出費にはくれぐれもご注意をと、

一応喚起を促しておきますね。

ノンアルコールビールという市場

ノンアルコールビールが登場したとき、果たしてこんなものが売れるのか?
こうした予想は誰もがしていたように思う。

パチモン、偽物。

当初はネガティブなイメージがつきまとっていた。
が、意外にも、ノンアルコールビールは、欧米では古くからあった。
アメリカの禁酒法とか宗教上酒を飲まないアラビア諸国への輸出とか。

そうした需要だから、やはりメジャーな商品にはなり得ないし、少しづつ廃れていく。

しかし、日本におけるノンアルコールビールのポジションは、
そうしたネガティブを次第に払拭しつつある。

メーカーとしては、それなりの調査に基づいたうえでの決断なので、
売る自信があったのは当然のことと思う。
が、英断には違いない。
冒険的マーケティングという用語があるのだろうか?

私の酒飲みの友人は、この飲み物を邪道と斬り捨てる。
が、或るときからアルコールを止めた私としては、
ノンアルコールビールは、気になる存在だった。

そもそも、アルコールを止めた一端が、自宅が駅から離れていて、
クルマが手放せなかったのが一因であり、
深夜のタクシーのバカ高さに呆れたことに始まる。
重ねてその頃、アルコールを飲むと鼻が詰まって苦しくなる症状を発症、
自然と飲む気が失せていった。

以来、酒は止め、あれ程足繁く通った酒場へも、
ピタリと行かなくなってしまった。

が、性分は変わらなかった。
或るときから、酒場に未練が出てきた。
やはり、あの雰囲気が落ちつくことが分かった。
それが大衆の焼き鳥屋だろうと気取ったバーだろうと、
どこでもOKということも確認。
最近はよく、食事の際に、ちょっと立ち寄るようになった。

ドリンクは当然ノンアルコールビールとなる。

私的には、タイムリーな飲み物であり、味も遜色ない。
酔えると言ったら嘘になるが、それに近い気分を味わえる。

ノンアルコールビールは、そのポジションが微妙な位置にあり、
性急に考えると、ネガティブまたは不要のものと考え勝ちだ。
が、よくよく考えると、そこに商機はあったのだ。

そのキメの細かいマーケティングは、
私たち日本人にしか発想し得ないものとも思える。

例えば、お酒の飲めない人たちに、飲むというスタイルとマインドを味わってもらう。
また、お酒を飲まなければならないシーンで、飲めない人がそれなりに飲めるもの。

かようにこの商品は、場とシーンで、
そこにどんな商品があるとみんなハッピーか、から発想されている。

パイは多くはないが、その市場は確実に存在する。
そこに、新しいライフスタイルも垣間見える。

そこを掘り当てたのが、日本のノンアルコールビールという商品なのかも知れない。
冒険的マーケティングの勝利だ。

eブックメデイアの進化

電子書籍が広まっているが、世間の反応はさまざまだ。

制作コストが低いので、当然売価も低く抑えられている。

他、かさばらない等、良い反応もあるが、

当然ネガティブな評価も多い。

曰く、やはり本は紙に限るというアナログ派の意見が、

多勢を占める。

電子書籍の軽々しさに較べれば、実体も重さもリアルな書籍は、

やはり権威もありそうだ。

今後、大事な本は書籍で、ちょいと読む本はeブックで。

こういう人たちが増えている。

弊社も電子書籍関係企業とのアライアンスがあるが、

それによると、クラウド上に本棚を設置し、

好きなときに好きな本をダウンロードして読む。

そんな感覚。

で、本棚のアイコンもいろいろデザインできるが、

やはりクラッシックなデザインを好む傾向がある。

これも振り幅の大きさを物語っている。

で、弊社が推し進めたいのは、企業パンフレットとか、

改訂が頻繁に起きるマニュアル類をターゲットにしている。

これらの印刷コストや改訂コストを考えると、

印刷会社様には悪いが、費用が掛かり過ぎ。

こうした分野で、電子書籍は威力を発揮する。

版権の絡んだものとか、著名なものは扱わない。

要は棲み分ければ良いというのが、弊社の姿勢だ。

デバイスは、ほぼなんでもOK。

いろいろなチョイスに応じますが、

御社でもひとつ検討しません?

※この記事は、弊社ビジネスブログに掲載したものを転載しました。

愛の、クラウン。

トヨタが、遂にピンクのクラウンを登場させた。

TVCMを観たが、正直うーんと唸ってしまう。

ピンクのボディカラーは特別色らしいが、

この色を前面に打ち出すには、当然訳がある。

曰く、ピンクは愛の色らしい。

という訳で、クラウンが突然、愛を語り出したのだ。

このCMには、たけしとジャン・レノという大物が共演。

「愛は勝つ」という唄をモチーフに、

クラウンの新しいコンセプトを、

力技で語っているようにも思える。

キャッチフレーズは、

「権力より、愛だ」

で、ピンクのクラウンなのだ。

それが格好いいかどうか、

そしてクラウンが愛を叫ぶことに、

私のアタマはしばし混乱した。

クラウンといえば、かつては当然ように白だった。

ムカシから白いクラウンは、ある意味、

成功者の乗り物だったのだ。

中小企業の社長さんも、

サラリーマンとして順調に昇進したお父さんも、

最後の「上がり」のクルマとして、

みな白いクラウンを選んだ。

その頃のクラウンのキャッチフレーズは、

「いつかはクラウン」

頑張って努力して、いつの日にか

クラウンに乗れるような人間になりたい…

そういう意味合いが、

「いつかは、クラウン」というコピーに込められていた。

また、

クラウンは成功の証としてのシンボルだけでなく、

日本の代表する高級車であり、

気品と風格も兼ね備えているという点で、

右に並ぶクルマはそうそうなかった時代もあった。

ライバルとして日産セドリックが挙げられるが、

ブランド力として、クラウンの方に軍配は上がった。

これらの評価は、クルマの性能ではなく、

やはり広告によるイメージの力が担っていた、

ように思えるのだが…

そして、

クラウンは今更ながら、権力を捨てた。

権力はレクサスにバトンタッチしたのかな?

はたまたとうの昔に、ベンツに奪われていたのか。

今頃になって愛に気づいたクラウンは、

まずピンクのボディカラーで、

出直す事を決意したのだ。

で、愛はピンクなのかどうか私はよく分からないが、

急にそんな事言われても困りますと、

かつて置いてけぼりを食わされた家族とか恋人からは、

かなり責められそうな気がするクラウンの、

今回の方向転換。

人に例えると、

そんなこといまごろになって言っても遅いわよと、

そっぽを向かれるのが関の山のような…

調子いいゾ!

しかし、

「生まれ変わるためだよ」とたけしが真剣に語る表情に、

トヨタの必死さがみえるのは、私だけか。

ちょっと様子をみようと思う。

※この記事は、弊社サイトのビジネスブログに掲載したものを転載したものです。