ガキの頃、プラネタリウムを見て感激したことがある。
確か、桜木町のとある施設だった。
暗くなったホールの天井を見上げると、
そこに無数の星が瞬いている。
一同から、ため息が漏れた。
日常でも、
見上げれば当たり前のように空があるのに、
皆忙しく暮らしていたので、
わざわざ夜空を見上げることもなかった。
時たま、流れ星が光ると、願い事を口に出す間もなく、
それが幾度となく続くと、
ああ、願い事というのはなかなか叶わないんだなぁと。
真夜中の夜空、
冬の夜空、
七夕の頃の天の川、
そして満天の星空…
ムカシ、坂本九の「見上げてごらん夜の星を」という唄が好きだった。
このブログのタイトルは加山雄三のヒット曲。
「銀河のロマンス」という歌もヒットした。
皆、けっこう夜空が好きではないか…
写真家をめざしていたので、高校を卒業すると、
日吉の写真専門学校に願書を取りに行ったが、
その授業料を見て驚いた。
他に機材や暗室の用意などを含めると、
膨大な金額だった。
家に帰って父親に話すも、即却下。
到底バイトで賄える金額ではない。
カメラマンの夢は消えた。
当時、カメラマンは金持ちしかなれなかった。
これ、ホントの話。
結局、大きく進路変更し、
大学へ入り直して編集の道をめざすのだが、
その理由はまずコストパフォーマンスの良さだった。
コピーライターへの転向も、
機材に頼らない、
更に独りでやりたい、
そんな勝手な理由からだった。
後に仕事の関係上、
結局カメラマンとはよく仕事で絡むこととなったが、
私の進路変更は正しかったという他ない。
彼らの作品の出来を見て、
やはり凄い奴が何人もいた。
同じものを見ていても、
何かが違う仕上がり。
それが数値だけではない、
何か得体の知れないものが介在しているような
魅力ある作品。
それを才能とでもいうのだろうか?
ようやく最近になってその魅力に取り憑たので、
晴れた日、裏山から夜空を撮ったりしている。
程々が良い、というのも分かり始めた訳で…