丹沢の秘湯

秘湯などと謳うとなんだかあやしくなるが、

要は宣伝不足、露出していないということか。

楽天トラベルにもじゃらんにもるるぶトラベルにも載っていない。

よっていつも空いているのか?

のんき、閑散としていると思いきや、

マニアはどこにもいるもので、

そこそこ人が出入りしているし、

泊まり客もしっかりいるから営業している訳らしい。

小田急線本厚木駅からクルマで30分くらい。

丹沢山塊の東の端、芽吹いた木々に覆われた山々を走ると、

綠がやたらと濃くなる。

あたりは七沢温泉。

ここは何度となく通っているが、

今日は更にその奥をめざす。

IMG_2448

広沢寺温泉は、深い山あいのなかにひっそりと佇んでいた。

クルマを止めると、清流のせせらぎがきこえる。

竹林が旺盛に育った小径を歩くと、

一軒の宿に辿り着く。

要はここしかない。

IMG_2443

IMG_2441

玉翠楼の古い看板を括って宿に上がると、

初夏の暑さだというのに館内はひんやり。

IMG_2439

IMG_2432

IMG_2431

建物は昭和初期かはたまた大正、明治か。

古いといえばその通り。

レトロといえばそうも言える館内。

私は、「立ち寄りの湯」のみなので、

風情を楽しんで1000円ポッキリは安い。

更に割引券をくれるので、次回は500円ですむ。

ありがたいなぁ、また来よう。

IMG_2426

IMG_2425

露天風呂は脱衣所も完全オープン。

丸見えなので、同性でもそういうのが嫌な人には向かない。

私はどうでもいいタイプ。

さて湯に足を浸けると、

柔らかくてちょっとぬるっとしている。

天然の化粧水のような感じか。

熱っ!

と、奥にぬるめの湯があるのを目視。

やっと腰を沈められる。

ちょっとほっとするなぁ。

岩風呂に寝そべってあたりを眺めると、

竹林が風にそよいでいる。

横を流れる川の水音が心地よい。

なんだか平和な気持ちになれる。

IMG_2427

と突然、自撮り棒をもった若いのが二人、

洗い場で記念写真を撮り始めたので、

アタマを洗っていた私が「おいおいおい」と発すると、

驚いた二人がへらへらしながら、なんだか謝っている風。

よくよく耳をすませると、どうも韓国語らしいので、

こっちは意味不明。

にしてもよくこんなマニアックな温泉をみつけたもんだ。

思わず笑ってしまいましたね。

この兄ちゃんたちとは、お湯が「熱い」という話しかしなかった。

だってそれ以外、お互い言葉も通じないしね。

で、しっかり浸かって露天から上がると、中庭で一休み。

池の茂みからひらひらとしたトンボが飛んでくる。

飛び方が下手だなぁ。

これってもしやガキの頃に見た、あの糸トンボか?

あまりの珍しさにちょっと感激、

フツーに飛んでいる様に私は驚きました。

IMG_2424

IMG_2421

IMG_2420

コーヒーを頂いて再び館内に入ると、

至るところにイノシシの置物が置いてある。

よーく眺めていると、有名人のサイン入りの色紙も、

ズラッと飾ってあるではないか。

もしかして、ここってかなり有名?

メジャーな旅館なのかと思い直すも、

この温泉の立ち位置がよく分からなくなった。

あっ、吉永小百合の色紙をみっけた!

おいおい、ここは丹沢の秘湯ではないのか?

いまもってよく分からないのです。

IMG_2419

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.