七輪であじを焼く

嵐の過ぎた夕刻。

日差しが戻ってきて、風が庭の葉を揺らしている。

ベランダに置いてあった七輪を出し、庭に設置。

物置きにストックしてある炭を引っ張り出して、

小さめのものをセレクト。

それを七輪に入れ、セット完了。

 

なんてったってはじめての七輪なので、

わくわくします。

バーナーで炭をあぶり、点火を促すも、

なかなか着火しない。

イワタニのバーナー、頑張れよ。

この七輪遊び、

いきなり思いついたように始めたので、

さざえはないし、たこもいかもない。

が、前に買っておいた冷凍あじが2枚ある。

電子レンジで少々解凍して、

いざ網の上にのせてみる。

おお、なかなか感激する。

まあ、バーベキューで肉をガンガン焼く

というのはときたまやるが、

今日は地味な七輪とあじである。

場所も自宅のセコい庭とあって、

昭和の風情が漂う。

これぞ和風。

 

さかなの油がじゅーじゅー暴れている。

ちょっとつまむと、なんかうまい。

ガスとぜんぜん違うではないか。

スーパーの冷凍あじが、採れたて高級魚に変身だ。

身がほくほくしている。

面倒くさそうに夕飯のメニューを考えてた奥さんが、

私の焼いているあじをみて、

すかさずマイタケを皿にもってきた。

なんでも焼いちゃおう。

そうした勢いが感じられる。

といっても今日はこの二品で終了となった。

めぼしい材料もないし、

なんといってもまだ夜は寒い。

風が身に沁みた訳だ。

で、永年の目的は完了した。

 

奥さんのつくった味噌汁となんとかのアヒージョと

ブロッコリーのでかいのと、そんなのを組み合わせて、

あじをメインディッシュに

居間で夕飯を食う。

なんか質素!

質実剛健。

テレビを観ている間も、

炭はまだ赤々と燃え続けています。

炭は灰になるまで頑張ります。

就寝前に再度確認したら、

ようやく鎮火していました。

 

灰になるまで燃え続けるって、頑張るな。

かっこいい。

人の恋心も、その身が灰になるまでとか。

人間もけっこうすごい。

全身全霊、ロマンチックないきものなんだなぁ。

 

 

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