未確認飛行物体の教え

私は、UFOを見たことがある!

………?

こんなことを書くとホラになるので、

永年ずっと黙っていた。

いままで余り口外していない。

口外したところで、どん引きされるだけなのだ。

これは自分でもよく理解している。

テレビを観ても、UFOを見たという人が、

必ずバカにされているし、キワモノ扱いだ。

ではなぜ、今頃になってこんなことを

ブログに書くのかだが、実は何も意図していない。

記録しておこうと…

ただそれだけだ。

また、検索順位のアップやアクセス集めなら、

まあ、もう少し気の利いたネタを書く。

たとえば、いまならあまちゃんとか、

指原莉乃のスキャンダルとか…

旬のキーワードはビジネス的に考えると

いろいろ使えるが、

気のないものは書きたくないので、

やめた。

で、話を戻すが、

私は「ムー」のような雑誌に傾倒している訳でもないし、

宇宙人はいるかどうかなんてよく分からない。

しかし確かにアレは、UFO以外、説明がつかないのだ。

私と共に目撃した友人二人も、

後にあの体験は恐ろしかったと述懐している。

それは、

真冬の夜明け前の、そう午前4時頃だった。

朝方の冷え込みが半端ない日だったので、

皆コートを着て車中にいた。

時間で、当時の私のいい加減さが分かるが、

学生の頃は、いつもそんな生活をしていた。

その日も旅行の話で盛り上がり、

朝になってしまったのだ。

横浜の高台にある分譲地にクルマを止め、

盛り上がっている話題の中身はなんと、

ユーラシア横断旅行について、だった。

新潟から船に乗ってロシア(当時はソ連)のウラジオストックへ行き、

そこからシベリア鉄道で移動。

杜の都ハバロフスク、モスクワを経由して東ヨーロッパへ出る。

そこから南下し、欧州を縦断してトルコへ入り、

中東、インドを経由して東南アジアへ抜け、

香港から飛行機で帰ってくるという壮大な旅行計画だった。

が、不思議だったのは、

計画を立てている当の本人たちに、まるで実感がないことだった。

ではなぜ、こんなことを計画したかだが、

大学の先輩が実際にこのルートを回り、

帰国したことから触発されたのだが、

その先輩の話が余りに可笑しく、浮き世離れしていたことだった。

それに憧れ、集まった私たちは、

更に絵空事のような感覚に陥ってしまったのだ。

まだ、家がまばらなその高台からは、

現在の横浜ららぽーと辺りが一望できた。

その頃は、まだ田んぼや畑で、ぽつんぽつんと

工場が点在している田舎だった。

3人がクルマの中で話し込んでいると、

外が妙に気になった。

それは私だけでなく、他の二人も同様、

異変に気づいた。

それは不自然な発光体だった。

闇夜の一点が突然明るくなり、

それが徐々に大きくなったのを、

皆見ていたからだ。

旅行の話をやめ、

皆空に見入った。

一瞬、ヘリコプターかなと思った。

が、音が聞こえない。

あのパタパタ音が一切しないのだ。

感覚だが、その発光体は、

我々からそう遠くない距離にいるように思われた。

じっと上空を注視すると、

その光は突然オレンジ色に変わり、

いきなり私たちのクルマを照らしたのだ。

それは、夜すれ違う対向車のライトのようだった。

光りは更に大きくなり、迫ってくるようだった。

しかも無音だ。

突然の恐怖で、

運転席にいた友人が慌ててギヤを入れて発進したが、

気が動転していたのか、草むらに突っ込んでしまい、

その間、何があったのか、

皆記憶にないのだ。

次の記憶は、長い坂を猛スピードで下ったときから始まる。

空を振り返ると、光りは青い発光体に変化し、

北の方向へ一瞬のうちに移動し、

そして消えたのだ。

牛乳配達のおにいちゃんが、

私たちの慌てようを見て、

何事があったのかと怪訝な顔でこちらを見ていたのが、

いまでも印象に残る。

後、一年の内に、皆が次々に患った。

私が急性肝炎になり、一ヶ月を棒に振った。

友人は、それぞれ結核と十二指腸潰瘍になり、

寝込むこととなった。

これも偶然といえばそうとも言えるが、

以後、彼らとこの話をすることは、

タブーとなった。

例の旅行も取りやめとなり、

私たちの壮大なユーラシア横断計画は頓挫した。

この話を或る人に延々と話したことがあるが、

彼が言うには、私たちの旅行計画が余りに無謀だったので、

それをやめさせるため、

或る意志が動いた、と言うことらしい。

この説には幾分納得させられたが、

いまひとつ説得力に欠けるようにも思えた。

まあしかし、

壮大な旅行と引き換えに、この世の不可思議を体験したので、

引き分け、イーブンというところか?

旅行への憧れだけは、やはり永いこと尾を引いたが…

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