紅葉におもうこと

晩秋あるいは初冬の紅葉、

あれはあれで綺麗で美しいが、

ちょっと寂しくもあるのは、

己の年齢や

行く先を暗示しているようでもあるからだ。

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いきものは、滅する前にもういちど華開く。

紅葉は、きっとそのようなものなのだ。

冬は、思うに季節で眠りにつくとき。

または、いきものの死を意味する。

だからこの季節は美しく、

もの悲しいのだ。

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永く生きていると、

或るときから死を意識する。

さて、残された時間をどのように過ごすかと、

とてつもなく大きな難問にぶつかる。

活き活きと生きている先輩諸氏がいて、

さっさとあの世に行ってしまう友人がいたりする。

死は身近なものとして、

いつも私のまわりをうろついている。

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若ぶるか、しっかり老け込むか?

分岐点に立つ人間は、それが問題なのだ。

死ぬ前にひと花咲かせるとは、

まさに晩秋に色づく老木の紅葉の如きである。

紅葉には、死のにおいがする。

紅葉があれほど美しいのは、

生きてきた生への賛歌であり、

グッドバイこの世、

というメッセージが込められている。

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こんなことを考えてしまう私はいま

まさに生の分岐点に立ち尽くす

迷い旅人に違いない。

「紅葉におもうこと」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。
    >紅葉には、死のにおいがする
    スパンキーさん、最近かなり弱気のようですが。
    秋はもの悲しい季節、人生の終わりを想起させる季節・・私もそう思いますよ。
    ただ、同じ樹が真っ赤な葉を見せて落葉したあと、その同じ樹がまた春には蕾を付けて青い葉から始める。
    でも一つだけ違うのは、年輪が一つ刻まれてほんのわずか幹が太くなっていること(成長?)。もちろんいつかこの樹も倒れますが、それまでは年輪を重ねていきます。
    私達も冬を乗り越えて生きたあとは、なにか自分に付け加えている・・という風に考え、そうありたいと思っています。

  2. Soraさん)
    読み返してみると、Soraさんのおっしゃるように、かなり弱気ですね 笑
    季節とか時代とか、そして自分の事をセンシティブに考えていたら、
    なんだかこの季節の鮮やかさが寂しく思えましてね。
    景色も気持ちで随分と見え方が変わるもんだと、我ながら驚いています。
    Soraさんの言われる「私達も冬を乗り越えて生きたあとは、なにか自分に付け加えている
    ・・という風に考え、そうありたいと思っています。」ということばに、
    私も大賛成なのですが、今年は違った感想を抱いていました。
    今日がお袋の命日だからかな?
    まあ、クリスマス頃にはいつもの自分に戻っていると思います!
    コメント、ありがとうございます。

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