その1
現地到着が遅かったと後悔。
陽は既に沈んでいるが、まだ空は明るい。
山中湖畔から別荘地帯へ。
車で奥へ奥へと上ってみると、
ちょっと異様かつうっそうとした森に出くわす。
薄暮ではあるが、先が暗くて全くみえない
(この空気、普通じゃないなぁ)
そのまま進んだら、ひょっとして異次元に入り込んでしまうんじゃないだろうか。
躰がスッと冷えたのが分かった。
こういうところって、各地に確かにあるんだよなぁ。
その2
今日の織田裕二にインタビュー
今回の大会はいかがでした?
「とにかくオレ、
はしゃぎませんでしたよ、ねっ」
まだ興奮は続いているようですが?
「まだ寝てませしぇーん、イェーイ!」
そういえば腰、大丈夫ですか?
「もうね、ダメ。オダねぇ、もう年なんだよ」
とんでもない織田さん、相変わらずエネルギッシュですよ!
「だってね、記録は現場ででるものなのね、現場!
テレビ局ではないんだ!」
記録は現場で生まれている?
「そう、次回もオレ、やるから!」
ありがとうございました。
その3
少し、出っ張ったお腹を凹まさなきゃと、
目の前にある饅頭を食うか食うまいか、
じっと眺めながら思案する。
が気がつくと、
日本上空を飛ぶかも知れないミサイルを打ち落とすか否かという問題に
すり替わっていて、
それは集団的自衛権の範囲内なのか、
いや打ち落とすのは集団的自衛権の拡大解釈となるのか、そこが難しいところではあるな、
という問題を思案していた。
最近、もう少し腰を据えて物事を考えた方が良いと、
自らの腹を叩く。
その4
なじみの床屋へ行き、
座りざま、マスターにとにかくかっこいいヘアスタイルにしてくれと、
そのままウトウトして座っていると、
そんなボクを退屈と思ったのか、
「うちの奴が変な写真撮っちゃってさ。見る?」
「うんいいよ、見ようよ、どれ?」
少し背を起こす。
スマホをいじりながらマスターが突き出した写真は、
浜辺の神輿祭りの写真だった。
見物人がかなりの人数映っていて、
そのなかの一人の男の人の首から上が映っていない。
他の画像になんら異常がない。
いろいろあって、その日の夜に蕁麻疹が出た。