ロンサムカーボーイ

決して沈まない太陽が
山肌に垂れ下がり
ほおづえをつきながら

笑う

ちりちりと枯れ草が焦げ

溶けたアスファルトが
悲鳴をあげる

ロンサムカーボーイ

赤い土を蹴飛ばす
傷だらけの
凹んだ皮ブーツ

「ここで
純白のドレスをまとった女神に
出会うことなんて
まずないぜ」

総ての想いが干上がり
そして
オレのアタマの中は
無に帰るのか?

ひび割れた唇から
懐かしいメロディーがひとつ

それは消えてなくなる
最後の言葉

ロンサムカーボーイ

あのオトコが
わかれ際に吐いた台詞が
笑わせる

「また会おう!」

土埃を舞い上げ
やがてオレは
ここから消えてゆくのだろう

一匹のサソリが
穴から這い出て
言うには

オレという人間は
ロクデナシ
らしい

ロンサムカーボーイ

裏切り者は
遠い町で女と恋に落ち
水をたらふく飲むことを
夢見る

ここは掟の町

なにも変わりはしないのだ

なにも変えたくないのだろ?

死人の町の秩序は
いつだって
こうして

保たれているのだ

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