17の春

グラスにウィスキーとコーラ

コーンチップを口に放り込んで

ふたりで抱き合って聴いた
プラウド・メアリー

音が割れるほどのボリュームで
隣から怒鳴り声がしても
シカト決め込んで

首を振りながら
そして男と女

何が可笑しいのか
ゲラゲラと笑って
息ができなくなるほど
笑って

そして
やがて
悲しみは増す

もう駄目なのかも知れない

そう思っていたね
そうだったよね

煙草の吸いすぎで
喉が痛くなるのに
まだまだ吸うと
おまえが言う

オレは構わない
何にも構わない

後に何が残るのか
俺たちって
あと何年まともなのか

ねえ考えてとおまえが言う

可笑しくて悲しくて
涙が止まらない

そして言った

死んじまえ!

何かがおかしくなって
いろいろ狂い始めて
落ちていく

転げ落ちていった

時速200㌔でも
いまなら恐くないだろう

いつも行く
あの幽霊ビルの屋上からだって
いまなら
ダイビングできるぜ

なんか涙が止まらないんだよ

悲しくて悲しくて
時間ばかりが過ぎてゆく

俺の17の春

陽炎のような

あれは17の春だった

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.