光りと影の波間に漂う
あの乳白に映る空気が街の空を覆うと
そろそろと陽が暮れるのだろう
まわりでこの景色を眺めている人間が
意外にも数えるほどしかいない
みんなボケGoで俯きながらウロウロしている
もったいないなぁと思う
…今日が地球最後の日だぞ!…
冬めいた空気が格別に心地いい
公園の坂道をトボトボと歩いて下ると
駐車場の広場にモノクロームのとばりが降りる
なぜこれほどマジックアワーが気になるのか
自分でも分からないのだが
あの美しさがひょっとして人間に似てやしないかと
ときどき思うのだ
最後に一瞬だけ輝いて、そして死んでゆく
その年頃に更に近づくと
もっと見えてくる美しい何かがあるような気がして…
死を意識することは
だって、よく生きることに違いないのだから