こちら、芸能デスク!

ある芸能誌の記者が、最近の山口百恵さんを目撃し、

曰く「全く、普通のおばさんだった」とのたまった。

当たり前じゃないか!

あれから何十年経っていると思うのか。

造作を繰り返しているゲーノージンより、

よっぽどマシと思いますがね。

さて、NHKのEテレには、

風吹ジュンさんが、司会で出ているが、

この方は相変わらずキレイ。

いやいや、この方は造作をしている様子もなく、

所作も話す姿も、年相応に魅力がある。

で、最近のジュリーこと沢田研二。

激太りした姿が、ある週刊誌でボロクソに書かれていたが、

結局ジュリーはジュリーなんだよ。

私はカッコイイと思う。

ここんとこ、分かるかな?

分かんねぇだろうなぁ。

郷ひろみなんかよりは、ずっとカッコイイと思うが…

で、AKBはバックのまとめ売りなので、

粒が揃っていれば良い、という考え方。

なのに、大島優子がAKBを卒業し、

ピンで仕事を始めたが、

なんのオーラも見いだせない。

そこが悲しいというか…

そんな事を考えていたら、

突然EXILEが心配になってきた。

しかし、こっちのメンバーのほうが、

一人ひとりのポテンシャル、高そう。

Zooみたいに、誰かが生き残るんだろうな。

そういえばタモリが、

「俺は元ZOOで、KAZUの名で通っていた」と話していたっけ。

あまり面白くない。

いまの芸能界は、ジャニーズと吉本と、

ハーフタレントとオカマでもっているように思う。

ジャニーズは、ジャニーズというグループが、

第一号と記憶している。

そこにあおい輝彦がいた。

吉本は、花菱アチャコと横山エンタツあたりが、

最初のスターではないか。

ハーフタレントは、青木エミさんあたりが、

その走りだと記憶している。

いや、とても美しい方でした。

TVにまだオカマが出ていなかった頃、

何度か新宿のオカマバーを取材をしたことがあるが、

その頃は、腕っぷしの強そうな自衛隊出身者が、

何人かいた。

IKKO(本名は豊田 一幸)のデカイ版みたいの。

なにがあったのだろう?

怖かった。

どっちにしろ、生き方の振り幅が凄いんです。

でですね、最近気になっているのが、香川照之。

半沢直樹の演技でブレークしたが、

その後、彼がどんな役をやろうと、

半沢直樹の主人公のライバルである大和田常務、

そのものなのである。

ブレないんだ。

これはある意味凄いことであり、

何をやっても健さんこと高倉健と同質。

これは香川さん、狙っているな!

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ケセラセラ

●スカイラインのエンジンがベンツ?

最近のスカイラインって、

なんでかベンツのエンジンを積んでいるらしいのだ。

ガッカリ!

がしかし、私は一度もスカイラインを所有したことがない。

いや、そもそも日産のクルマを所有したことがないので、

大口は叩けないが…

思えば、若い頃のスカイラインは雲の上の存在だった。

先輩の改造スカGが疾走するのを、

私はただよだれを垂らして眺めていたのを覚えている。

愛のスカイライン、ケンとメリーのスカイライン。

日本が誇る名車のイメージは、コマーシャルによって、

更に若者を釘付けにしたのだった。

純国産GTはレジェンドなのである。

我が青春時代の憧れのスカイラインが、

よりによって、ベンツのエンジンはないだろうに。

心臓部だぞ!

なんか悔しいな。

●公の場でいちゃつくカップルは?

人前はばからずイチャイチャするカップルは、

ブスと醜男と相場が決まっている。

これが事実か都市伝説なのか、なのだが、

私も幾度か街で遭遇したことがあるので、

事実である。

思うに、誰にも振り向かれたこともない彼らに、

他人の視線は関係ねー訳で、

公の場でいちゃついても周囲の不快を感知できない。

これがひとつの推測。

で、もうひとつの推測だが、

全く逆の説として、

これ見よがしに自慢したいがために、

周囲の視線を集める手段として、

大袈裟にいちゃつく。

一応ふたつの推測を立てたが、

どうでもいいか?

●ケセラセラ

人生はケセラセラである。

くだけて言うと、なるようにしかならないのが人生、

成り行きに任せて明るく生きようぜ!

ということになるのかな。

無問題。

これ、モーマンタイと読みます。

ケセラセラと同じような意味の言葉です。

「全然問題ないじゃん」

そんな感じのときに使います。

にっちもさっちもいかないとき、

このどちらかの言葉を、

おまじないのように繰り返してください。

そのうち光明が差すのかも知れません。

いや、お陀仏になってしまうかも知れません。

それがケセラセラの神髄です。

それが無問題思想です。

私ですか?

私の場合は、

ハンドルを放せ!

この言葉ですべての呪縛から解き放たれたいのですが、

いまだに無理、

イケマセンね。

●たかがコピーと侮るなかれ
 

欲しがりません 勝つまでは

突け 米英の心臓を

進め一億 火の玉だ

贅沢は敵だ

太平洋戦争時の日本のスローガンである。

当時、大政翼賛会から発表されたこれらのスローガンが、

国民にジワジワと浸透していった。

いまもどこかの国が同じようなことをわめいているが…

こうした言葉の環境の中で生活をしていると、

人ってその方向を向いて、次第に変わってゆくのだろう。

これも一種のコピーであることに変わりない。

コピーって刃物とよく似ている。

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妄想トカイナカ

トカイナカとは、都会と田舎を繋げた造語だ。

私が考えた言葉ではない。

トカイナカに、私は敏感に反応した。

本来、トカイナカとは、首都圏とか主要都市から

少し離れた田舎なのに、そこそこ拓けている、

そんな所を指すらしい。

現在、私が住んでいるところがそうである。

が、私が考えるトカイナカとは、

都会と田舎の良いところを享受する、

いわばライフスタイルのことを指す。

横浜、そして東京。

こうした都会というところに長年住んでみて、

その良さも堪能したが、

反面、田舎に引っ込んでみて分かったのが、

あの都会のせせこましさである。

確かに都会にいれば、ビジネスチャンスがゴロゴロ転がっている。

そして気の利いた店がひしめいている。

美術館が多いのも、いまとなっては羨ましい。

が、如何せん都会は人が多い。

ごちゃごちゃしているので、疲れる。

空が見渡せない。

いまとなっては、これが一番辛いかな?

転じて、田舎は空気がいい。

空を見渡せるのが嬉しい。

クルマ派の私にとっては、

駐車場の料金が安いのもありがたい。

しかし、都会に較べると、

明らかにビジネスのパイは減る。

いや、問題なのは市場ではなく、

ひょっとしたら市場価格なのかも知れない。

仕事の対価としての価格。

これが総じて低く設定されているように思う。

田舎でも気の利いた店なんていうのもあるにはあるが、

嗜好が合わなければアウト。

セレクトの幅が限られているのが、面白くない。

アーティストもなかなかいいの、来ないしね。

でですね、以上のことを踏まえ、

唐突に私なりに思いついたライフスタイルの拠点が、

小田原、軽井沢なのであります。

具体的ですね。

ホントは八ヶ岳が好きなのですが、

二度と都会に出てきそうもないようなので、

今回はトカイナカ候補から外しました。

小田原も軽井沢も、

なかなか素晴らしい自然が残されています。

そして新幹線を使えば、

一時間以内に都内に出られます。

クルマもそれぞれ東名、関越が走っているので、

アクセスも抜群です。

この2点で、両地域のポイントが高い訳です。

軽井沢はいまはまるで考えていないのですが、

小田原での生活は少し考えてみました。

まず、海の見える丘陵地に居を構え、

のんきに畑を耕す訳ですね。

で、収穫したトマトとかキュウリを、

浜の漁師さんにプレゼントして、

換わりに、アジとかサザエなんかをいただく。

食生活は、なかなかいいものになりそうです。

畑なんかも耕しちゃう訳だから、

健康にも良い。

で、日々広い空を眺めて暮らすんですね。

が、或る日突然、

東京のクライアントさんから打合せの依頼。

急な用事ですが、私は平然と「OK」と言い放つ。

翌日の新幹線で、午前11時には品川駅着。

余裕です。

打合せには少し早いが、

軽めの昼飯として、

ゆっくり立ち食いソバなんかを食う。

パスタではありません。

ソバであります。

で、スタバなんていうチェーン店なんかではなく、

駅裏なんかでひっそりやっている喫茶店で、

コーヒーをいただく。

こんな感じ。

で、ここまで書いてふと気がついたのですが、

一般的なトカイナカと言えば、

八王子とか越谷とか柏あたりなのでしょうが、

景色も空気も中途半端、

アクセスも中途半端。

トカイナカというライフスタイルをめざすには、

上記した地域は、私には都会過ぎる訳です。

どうせなら、振り切る。

振り切ったトカイナカこそ、

その利点が鮮明に表れるように思えてなりません。

しかし、下北半島とか佐渡島とか、

四万十川とか五島列島って言われても、

振り切り過ぎていて、こっちが着いてイケマセン。

私がテキトーに考えたトカイナカ・ライフスタイルが、

そもそもちょっと曖昧なのですが、

こんなライフスタイルもアリと考える賛同者が、

果たしてどのくらいいるのか?

勤め人の方には、やたらイライラする提案と思われますが、

自営業者の方はどうなのか?

そこが、私にはさっぱり検討がつかないのです。

生活様式としてのトカイナカ…

いいと思うんですけれどね。

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ピカピカの圏央道を走る!

相模原に良い植木がいっぱい置いてある店がある、

と聞いて、早速行くことにした。

植木、欲しいな~って常々思っていましてね。

自宅から、まあ30分くらいだろうと検討を付け、

酷暑の中だったが、近いので何も持たず、

奥さんと出かけた訳です。

植木センターまでのアクセスは事前にチェックしましたが、

私の悪い癖で、だいたいで走り始めまして、

現地近くに行くと予想もしない道が幾つも出てくるから、

正直驚きました。

で、真新しい交差点とかが出てきまして、

行く先を示す看板もバラバラで良く把握できない。

うーん、ヤバイ。

が、ここだな、と検討をつけて信号を左折すると、

いやぁ、ホント驚きました。

アスファルトのデカい道がどんと広がり、

やたらと立派なんですね。

気がつくと、圏央道の新しいインターチェンジに入ってしまい、

すでに引き返すこともできない状態。

ひぇー!

植木、植木。

植木を買いに来たのに、なんで圏央道走る訳?

しかし、そこは切り替えの早い私です。

ようし突っ走ろう! 楽しもうと、

すでにアタマをギヤチェンジ致しまして、

隣席の奥さんは唖然としている。

(次のインターで降りて、引き返せばいいんだろう)

が、次の出口がなかなか出てこない。

でですね、開通したての圏央道を疾走することに。

トンネルが多いが、走りやすい。

防音壁に覆われてはいますが、まわりの高い山々の綠や、

空の青さに目を奪われる。

結局、なんと高尾まで行ってしまいました!

ご存知、東京都八王子市の高尾山です。

で、経験則からこういうときに怖いのが、

降り口の選択なんですね。

目の前の道はT字路になっていて、

左が八王子、右が相模湖を指している。

神奈川県民としては、当然のように右折を選択。

そこからがね、キツカッタんですよ!

クルマの数もめっきりと減り、

グングン峠を登るんですね。

クネクネ。で、ワインディングロードの連続。

ほんの1時間前とは、状況が全然違うけんですね!

私たちは、近所に植木を買いに行こうとしていたのです!

やっと峠を登り切りまして、

そこの看板に大垂水峠(おおたるみとうげ)と書いてある。

聞いたことはあったが、私は初めてこの峠を越えたのでした。

景色がまあまあで、遠く眼下に相模原市を見下ろす、

そんな感じ。

が、クソ暑い、喉がカラカラ。

で、腹減った。

最低条件のドライブ。

途中、そうした欲求を満足させる店はゼロ。

そのムカシは繁盛していたであろう、

旅館とかモーテルとかの廃屋が、

道路沿いのアチコチに点在する。

やっとこさ相模湖畔に出て知ってる道に戻り、

城山のセブンでようやく腹ごしらえ。

ヒーヒー言いながら、

アイスコーヒーとマヨネーズぐっちゃりのやっすいパンを摂取。

で、深呼吸をして、

グッタリ帰路に着いた訳ですが、

まるで、ジェットコースターに乗っているかのような展開に、

我ながら驚いた訳でして、

確か、植木を買いに行くハズだったんだよなと言うと、

奥さんもズタズタになって、苦笑いしていました。

グーグルマップにもまだ載っていない道路って、

ホントにヤバイです。

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あなたの友達

あなたがとても疲れて 

落ち込んでいて

愛とか 助けとかが必要なとき

そして 

何をやってもうまくいかないなら

そっと目をつむって

私のことを念じてみて

そう

私はあなたのすぐそばにいるから

どんなに暗い闇夜でも

私は駆けつける

私の名前をただ呼べばいい
         
そうすれば私が何処にいるか

あなたには分かるから

そしたら

私はあなたの元へ駆けつける

                  

冬だって春だって夏だって
                  
そして秋だって

                  
あなたは ただ呼べばいい
              
私は必ずあなたの元へ行く

あなたには

友達がいる

周りのみんなが冷たくて

あなたを傷つけたり 見捨てても

そして 

あなたの心まで奪おうとしても

あなたなら 大丈夫

私の名前を叫んで

私は何処にいたって駆けつけるから

冬だって春だって夏だって
                  
そして秋だって

                  
あなたは ただ呼べばいい
              
私は必ずあなたの元へ行く

あなたには

そんな友達がいる

忘れないで…
                  

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イマドキのラーメン

小腹が減ったので、

ふらっとラーメン屋に入った。

土砂降りの日の仕事帰り。

運転疲れと、長い打ち合わせで、

かなり参っていた。

仕事は話が入り組んでいるし、見積もりの数字も、

いつものように勘が働かない。

疲れているな、と自覚する。

「いらっしゃい!」

名前が知れている店だが、

私はいままで一度も入ったことがない。

ポツポツと空いているカウンター席に座ると、

威勢の良い兄ちゃんがメニューをサッと差し出す。

私は無意識に、ラーメンと呟やく。

と、素早い反射神経で、

「ハイ! トッピングなしのラーメンで

よろしかったでしょうか?」

「ええ…」

コップの水をゴクリとやって目を閉じた私に、

兄ちゃんは問いかける。

「麺は如何致しましょう?」

「はあ?」

仕方が無いのでメニューを見ると、

なんだか聞き慣れない麺の種類が書いてある。

「普通でお願いします」とは言ったが、

そこには、柔らかめ、普通、固めの他に、

バリ固とかハリガネとか粉落としとか、書いてある。

(誰がラーメン屋でハリガネなんか食うんだよ、バカ)

と私は無言で呟いていた。

しかし、

後ろではしゃいでいた大学生らしきグループのひとりが、

ハリガネって注文したときには驚きました!

(そんなもん食って、お腹に穴でも空くんじゃねぇのか)

ちょっとイライラしている私でありました。

「ハイ! で、スープは如何致しましょう?」

「ああん?」

目を瞑っている私には、

ホント、面倒臭いなと思った。

「普通」

「背脂は入れますね?」

「??? …それでおねがいします」

私が憮然と答えると、兄さんがでかい声で、

このおっさんがごく普通のラーメンを背脂入りで頼んだぞと、

そんなことを、

なんだか妙な業界用語で厨房へ伝えたようだった。

で、おもむろにまわりを見渡すと、

かなりお客さんがいる。

そして、ガテン系とか地元のヤン系とか、

比率的にそういう方たちが多いのに気づく。

「ふふん、そういうことか」

私はどうやら入る所を間違えたらしい。

お客は、みんな若いんである。

ここは、パワーで生きている奴等が、

ガッツリ食いにくる所だったんだなぁと。

私みたいなひ弱な年寄りの来るところではないのである。

「お待ち!!」

私がギョッと驚いて目を開けると、

さっきの兄ちゃんが颯爽とどんぶりを差し出した。

スープの上に白いつぶつぶがプカプカ浮いている。

(ははぁ、これが背脂か)

レンゲでそのスープを口に運ぶと、

なんというか、すげぇアブラっこいものが、

口腔内に拡散する。

ここで、私は腹を括った。

仕事の事や眼精疲労更に肉体疲労の件は、

忘れよう、

いまはこのラーメンとの戦いに全力を尽くすときであると。

ホントは、醤油ベースのあっさりした、

なんの変哲もないラーメンが食いたかったんだけれどな…

口内、食道、胃腸と、

私の消化器のすべてに、

この背脂が絡んだなと感じられるほど、

久しぶりにしつこい物質を体内に溜めて、

私は店を後にした。

(うーん、イマドキのラーメンは、

一体どこをめざしているのかな?)

後日テレビでたまたま観たのは、

日本のラーメンがパリで大人気というレポートだった。

画面の中のラーメンは、やはり創作系とでもいうのか、

ドロドロのコテコテで、

私の欲している、あの昭和のラーメンではない。

こうなるとメイド・イン・ジャパンだったラーメンも、

もう寿司と同じく世界中で更にバリエーションが増えて、

立派にRamenなのである。

そういえば、

あの日、私は夕飯もほとんど手を付けず、

お茶をがぶ飲みして寝たんだっけ。

「青い鳥」の考察

大きな洋館に住み、海外を豪華客船で巡る。

こんな老夫婦を先日テレビで観た。

仕事をリタイアし、悠々自適の老後である。

如何にもテレビ向きと思った。

また、あるIT実業家だが、

彼は、仕事はやりたいときにやる主義だそうだ。

事業をできるだけ自動化するため、仕組みを構築し、

収益は、常に銀行に溜まるらしい。

ふーん、凄いな。

観ている側が羨ましがるだろう企画満載の番組だった。

ネットでは、ある投資家が、

アパート経営を成功させ、

それを資金に財を成した話が有名だ。

趣味のクルマがガレージにズラリと並ぶ写真。

その投資マニュアルが飛ぶように売れたことがある。

成功者の話は総じて面白い。

なぜ面白いのかというと、

その人が成功したからに他ならない、

と思いがちだが、

実はそんなことはないと私は思っている。

それは、

財という、誰もが分かるものさしで、

とりあえず人を惹くからに他ならない。

だからそう思ってしまうだけのことなのだ。

そもそも人って、

どんな生き方をしていても、それぞれが面白い。

人の数だけドラマがあると言われるように、

それが喜劇だろうが悲劇だろうが、

総じて、その内容に惹かれるものなのだ。

話を成功者の事柄に戻すと、

成功者は幸福かとの問いに、

それは当たり前だろ、と言う人は多い。

私のまわりにも、大なり小なり、

成功者と呼ばれている人たちがいる。

しかし、問題はここからなのだが、

成功がイコール幸福とは限らないところで、

話はややこしくなる。

あくまでこれは私の知る限りの状況なので、

他に通用するかどうかはその限りではないが、

持て余すほどの財産を手にしながら、

不幸を吐露する人を、私は幾人かみた。

単なる成功者が、

人生の勝利者であるかの如く周囲が感じるのは、

まず財というものが分かり易い指針であるが故に、

誤った判断に陥る為だ。

後は、まわりの観察眼が足りないか、

節穴のどちらかである。

さて、人生の勝利者なんていうと語弊を招くが、

成功者がすべて人生の勝利者と被るとは、

到底言いがたい。

それが現実だ。

では、人生の勝利者が幸福な人と仮定して、

それは、果たしてどんな人を指すのだろうか?

私も長らく生きてきて、いろいろな人を見てきたし、

己の経験も巻物の如く延々と語れる年になった。

思うに、人生の大半はほぼ日常だと、

或るとき気がついた。

日々、何を楽しいと思えるか、

日々、嫌な事をどのように昇華できるか。

要は些細なことの積み重ねだ。

それをどのように味わい尽くすのかによって、

人の幸・不幸は、いとも簡単に分かれてゆくのだろう。

例えて言えば、日々の生活のなかで、

喜怒哀楽を味わう心が、

人の幸福度を左右すると言ったらおおげさか?

こんなことを書いている自分は、

いつからこんなことを抜かすようになったのだろうと振り返るも、

発端は曖昧模糊としていて釈然としない。

ただ、私が前述した成功者の一人ではないことは確かであるし、

そうであったなら、

こんなつまらないものは書かないだろうしね。

正岡子規は、病床に伏してなお、

身の回りだけでなく、

森羅万象を美しく捉えた。

海外を豪華客船で巡ることなく、

その感性で世界観を形成した。

それは置かれた環境・状況で、

己を最高に楽しませる、感動させるための

メンタルを手にしたからに他ならない。

例えるならば、

毎日、屋根のある下で寝られる幸せ。

質素でもいいから、

ごはんが食べられる幸せ。

なんとか自分の手足を動かせることの幸せ。

そして、身近なものに寄せる愛なのだろう。

気がつけば、

青い鳥はどこにでもいるのかも知れない。

いや、青い鳥はいつもあなたの側にいるのだろう。

きっと見ていないだけの事。

それだけの事なのだ。

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渋谷、屋根裏

80年代の中頃、

僕はまだ広告制作のいろはも知らないまま、

とある広告会社のコピーライターとして、

来る日も来る日も会社に寝泊まりしながら

コピーを書いていた。

ちっとも上手く書けない。

上達すらしていないんじゃないか?

いつもそんな焦燥感を味わっていた。

が、営業は、仕事を途切れることなくもってくるので、

無責任にも書き続ける他はない。

そうなると、

やはりアタマのバランスというものは崩れるもので、

仕事の最中、急にお香を焚いて目をつむったり、

デスクから逃げるように、

屋上へ上がってTシャツなんかを脱ぎ捨て、

ビールを飲みながら寝転がったりしていた。

そうでもしないと、イカレてしまうと思った。

こんなことを今やったら、即クビだろう。

会社は原宿のセントラルアパートにあったので、

夜な夜な渋谷で飲んでいた。

こうして切れ目のない日々が続いた。

その夜も、

同僚のコピーライターと渋谷でクダを巻いていたのだが、

いま思い出しても、この同僚とはどういう訳か、

広告がどうしたこうしたという話は、

一切しなかった。

話題は、女の子。

そして、ソウル・ミュージックに限定されていた。

リズム・アンド・ブルースの話でだいたい盛り上がるか、

やはりTVでソウル・トレインが流行っていた頃の

モータウンの裏話に始まり、

それに続くバンプとかファンキー・ミュージックの話に繋がる。

こんな流れだったように思う。

こっちはソウル・ミュージックは大好きだが、

なんせ、この同僚の知識がすさまじいので、

防戦の如く、聞くことに徹していたのだが、

同僚は、

たまにこんな事を聞いてくるのである。

「最近のマーカス・ミラーのメローな音づくり、どう思う?」

「………うーん、いいんじゃねぇ………」

そんなことしか言えない僕だった。

で、お互いに疲れをごまかすため、

眠さを堪えて飲んでいるのだが、

とにかく体中がダルいので、

自然と寝転がるようなだらしない格好になる。

と、唐突に同僚がこう言うのだった。

「いま来ているよ」

「何が? 誰が?」

「ダズ・バンド」

「エーッ、何処に?」

「ここ渋谷、すぐそこ。

屋根裏に来ているらしいんだ」

続けて「噂だけどね」

とのたまった。

「行ってみようか?」

「いや、だるいんだよ。眠いし…、

だから言いたくなかったんだよ」

同僚も連日の疲れで、目が半目になっている。

こっちも同じ状態である。

そこで思い出したのだ。

僕たち二人は、この居酒屋を出たら、

再び会社に戻って、

もう一仕事しなくてはならない身だったのだ。

朝一の締め切りが、数本あったのを思い出し、

憂鬱な時間が流れる。

「屋根裏か、あそこのライブっていいよな…」

「ダズ・バンドだぜ! なのに僕たち、仕事なんだよな」

「今度はいつ来日するの?」

「当分来ないと思う。だって向こうじゃいまヒットチャート急上昇だぜ。

こっちでも3ヶ月後には、間違いなく大ブレークだよ」

「じゃあ、今日が最後のチャンス」

「そうなるね、もう間近じゃ見れない存在になっちまうよ」

「………」

僕と同僚は、そのときクビを覚悟した。

眠いカラダにムチ打って、二人で屋根裏へ走った。

マニアのみのライブとはいえ、会場の中は超満員だった。

そこには確かにダズ・バンドがいて、

最高のパフォーマンスを披露してくれた。

朝一の締め切りなんていうのは

何ひとつ間に合わなかったが、

営業に事情を話すと、ありがたいことに、

彼らが先方へアタマを下げに出向いてくれた。

この後にいろいろな事があって、

嫌な事もいっぱい経験して、

私はその会社を辞めた。

しかし産まれたばかりの長男もいたので、

休暇は許されない。

心機一転、

僕は友人たちと、赤坂で会社を立ち上げた。

僕が、本気になる前のくだらない話である。

しかし、いまでもダズ・バンド、

好きだな!

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宇宙のシンフォニー

はぐれ雲

はぐれ雲 

何処へ行く

連れて行け 

遠い国

ついて行こうか

安らかな土地

静寂の笑み

終の日の為に

きうり1

きうり2

やっとだね

弦が巻いた

ぐんぐん伸びた

キュウリとトマト スズメウリ 

高く

そして大きく葉を広げ 

梅雨の雨粒コロリ

小虫が踊ってる

オーニング

濃い影を落とす

晴れ間の装い

風涼やか

オーニングはためいて

気温30度

文庫本にアイスティー

ここが南のリゾートと

想い給へ

小径

小径の向こうから

お年寄りの夫婦が手をつないで

こんにちは!

こんにちは!

走る人

カメラを担ぐ人

そして

木漏れ日から

あなたが駆けてくれば

いいのに…

スタンド

ラークにヴィッテル

寝床の月

スタンドを消して

ラジオをoffにすると

夜のしじまって

話している

奏でている

ああ

宇宙のシンフォニーだね

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ステキな金縛り

つい数日前だが、いわゆる金縛りを経験した。

もちろん初体験。

それは寝付いて直後だったと思う。

最近は気温差が激しいので、その夜はまず

布団のセレクトを間違えていた。

なにしろ暑かったにもかかわらず、

分厚い布団にくるまっていた。

と、ふと目が醒めた。

いや、息苦しくて起きたのかな?

で、金縛りにあったことのある学生時代の友人の話どおり、

覚醒しているのに、カラダが全く動かせない。

でですね、でですね、

枕元に誰かが座っていて、

こっちをじっと見ている気配がするんですね。

…誰かいる…

が、首が動かせない訳です。

これは怖いというより、

私の場合は「出たな!」っていう感じ。

で、とっさに般若心経をとなえていました。

金縛りは、科学的に解明されているようですが、

アレは経験しないとわかり得ない不思議さがあります。

実感として、あの場合、科学でどうのこうのと言われても、

いや違うとなります。

何かこう、日常とは違う空気と緊迫。

それは、いくら科学的に解明されたとしても、

私は異なる次元からの訪問者が来たような…

だから、お経をとなえました。

全然、ステキでもなんでもない初体験な訳ですが、

無理矢理にですね、

ステキという形容詞を使ってしまいました。

いやらしいですね、私。

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